映画「コロニア」ネタバレあらすじを結末まで/1973年のチリ・クーデター

 

作品情報キャストの紹介

1973年に実際に起きたチリ・クーデターを基に制作。

自由選挙によって1970年に史上初の社会主義政権であるサルバドール・アジェンデ政権が誕生。

軍人アウグスト・ピノチェトがアメリカ合衆国の支援によってクーデターを起こし翌日に結成された軍事評議会の議長となりました。

人民連合系の市民をサンティアゴ・スタジアムに集め虐殺し1日で2700体の遺体が上がりました。

この南米史上最悪のピノチェト軍人独裁政権で拷問施設として使用されたのがナチスの残党パウル・シェーファーが設立したコロニア・ディグニダです。

この映画ではコロニア・ディグニダに恋人が監禁されていると知り客室乗務員の彼女が自ら入門する話。

神の名の下に暴力で支配する脱出不可能な施設から抜け出すことはできるのか?!

 

スポンサーリンク

 

監督 = フローリアン・ガレンベルガー◆レナ(エマ・ワトソン)◆ダニエル(ダニエル・ブリュール)◆パウル・シェーファー(ミカエル・ニクヴィスト)◆ウルセル(ヴィッキー・クリープス)◆ドロ(ジャンヌ・ヴェルナー)◆ギゼラ(リチェンダ・ケアリー)

 

ネタバレあらすじ/コロニア

 

キャビンアテンダントのレナはフライトでチリに訪れた際に長期滞在中の彼ダニエルを見付けます。

ドイツ人のダニエルは大統領支持派の集会でポスターを作るなど率先して活動していました。

チリの首都サンティアゴでは1973年、国を揺るがすデモが度々発生していて内戦状態にありました。

2人はダニエルの部屋で愛し合い楽しんでいたがチリ軍部によるクーデーターが発生し反対勢力として捕らわれてしまいます。

スタジアムに集められ次々と射殺されるなかダニエルは率先してポスター作りをしていた者だとばれ何処かへ連れ去られてしまいました。

解放されたレナはダニエルが脱出不可能と言われたコロニア・ディグニダに監禁されていると知り自ら入門したいと訪ねます。

コロニア・ディグニダは表向きは政府の承認を受けている信頼の置ける団体だが実態は教皇と呼ばれるパウル・シェーファー率いるカルト団体で軍部と通じて神の名を下に暴力で住人を支配していました。

 

カルト集団に監禁された恋人を救うため

男性と女性、子供は別々に隔離されて暮らしているためレナが入門した場所はギゼラを長とした女性しかいませんでした。

レナはギゼラから謎の薬を飲まされ過酷な労働を強制されるがなんとか耐え抜いていました。

寝床が隣であるドロから「もうすぐ結婚するの」と秘密を明かされます。男女は別居なのにどうやって男性と出会ったのか聞くと「混合行進で出会った」と言いました。

大事な客が来たときに皆で歌って出迎える場で3年前に出会いそれから1度も会ってはいませんでした。

レナはうっかりギゼラに話してしまったためドロは男性寮に呼ばれ集団暴行を受けてしまいます。覗いていたレナは驚き逃げるように自分の寝床へ走って戻ります。

ドロか戻ることはなくギゼラの顔には暴力を受けた傷がはっきと残っていました。

 

拷問により脳に障害を受けたダニエルはハンスと呼ばれ鍛冶場で働かされていました。しかしダニエルは障害を負ったように装い生活していました。

ギゼラを欺いた罪でレナは男の集会に呼ばれドロと同じように集団暴行を受けそうになるがダニエルが脱出をはかりブザーが鳴ります。

ダニエルは電流を浴び倒れてしまうが脳に障害があると思われているため助かります。

 

入門して130日目

大統領を乗せたリムジンが通ることで住民は身だしなみを整えます。そしてリムジンが通過後、混合行進でついていく事になるがリナとダニエルは互いの存在に気付きます。

2人は気付かれないように手を繋ぎ今夜、貯蔵庫で会おうと約束しました。

ジャガイモの皮むきをひたすらレナはしていると貯蔵庫にダニエルがやってきました。

2人は涙の再会を果たし抱き合います。ダニエルは「巻き込んで申し訳ない」と謝罪しました。

ダニエルは地下に降りる隠し扉があるのに気付き降りて行くと自分が拷問を受けた場所だと気付きます。

 

131日目

教皇に会いに来るよう放送を受けたレナは走って向かうが良心があるならもっと早く来られたはずだと怒られます。

何か企んでいると疑うウルセルを見張り不審な点を報告しろと命じられます。ウルセルは9歳の時から此処にいて母親はギゼラだと言いました。

看護婦の仕事をしているウルセルはレナが身に付けているネックレスの十字架の中にダニエルとレナの写真を見付けます。

レナは貯蔵庫で「地下通路から脱出できる」とダニエルに誘われます。地下通路の写真を持たされたレナはギゼラがウルセルを連れて来たのでダニエルを地下通路に隠します。

9歳からいるウルセルは「私を監視するよう頼まれたんでしょ? 此処は人目につかない、彼とは会えたの?」と聞いて来ました。ダニエルのように拷問を受けて運ばれ治療した人の子を妊娠していたウルセルは「どうせ胎児ともども殺される」と言いました。

写真を何処で見付けたんだと教皇に責められるレナを頭に障害があるように装ったダニエルは「僕が見付けました」と名乗り出て鍛冶場を指揮する者のノートに挟まれていたと告げました。

教皇は鍛冶場責任者のバーンドと話があるからとレナに帰るよう言いました。

レナは隙を見て貯蔵庫にいるウルセルを誘いダニエルと共に地下通路から脱出をはかります。

 

結末/コロニア

132日目

敷地外に出られた3人だがウルセルは仕掛けられた罠にはまり命を落としてしまいます。レナとダニエルは長い距離を歩いたあとヒッチハイクしてなんとかドイツ大使館まで逃げ切りました。

コロニアには絶大な権力があり外交特権で出国審査を通過させようとしてくれたが大使館に勤務する女性が「今日の便の席を押さえて空港へ向かった」と告げ口していました。

それだけでなく大使と教皇が握手しているのを目撃しダニエルとレナは乗る予定のフランクフルト行きの飛行機まで走ります。

機長のローマンは搭乗完了していたが辺りを見渡すと軍に追われるレナを見付けドアを急いで開けて乗せました。

教皇は管制塔に連絡し離陸停止を命じるがローマンは無視して飛び立ちました。

40年間で脱出できた者はわすが5名でした。

施設から流出した写真の公開で国際的スキャンダルとなったがチリ国内では何の変化も起きませんでした。

ピノチェト政権下ではシェーファーは起訴されず2004年にアルゼンチンで逮捕されました。

ピノチェト将軍並びに大使館職員の中でシェーファーに協力した罪に問われた者はいませんでした。

児童への性的暴行などで33年の懲役刑になったシェーファーは2010年にサンティアゴの刑務所で死亡した。 

 

洋画
スポンサーリンク