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映画<ネタバレ・あらすじ>本

永遠のゼロ<ネタバレ・あらすじ>(前半)臆病者、宮部久蔵は何故自ら特攻を選んだのか?

 

完全ネタバレですのでご注意ください 

 

永遠の0 (講談社文庫)

 

 

<ネタバレ・あらすじ>永遠のゼロ 前半

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「私はおまえ達の本当の祖父ではない!」

6年前、祖母が亡くなり、そこで祖父から言われた言葉だった。

司法試験に落ちニートだった健太郎とフリーライターの姉、慶子は、
実の祖父、宮部久蔵がどんな人物だったのか調べる事にした。

厚生労働省から旧海軍関係者の集まり「水交会」の存在を教えてもらい、
いくつかの戦友会に宮部久蔵が知っている人はいないか手紙を送ってみるといくつか返事があったので訪ねてみる事にした。

 

( 元海軍少尉 長谷川梅男の話 )
宮部は海軍一の臆病者だ。
いつも逃げ回り、勝つ事よりも己の命が助かる事しか考えていなかった。
ラバウルに配属になりガダルカナルの攻防戦は毎日出撃命令が出るほど厳しい戦場だったが、
宮部はそんな時でもいつも高みの見物をし機体はいつも無傷だった。
落下傘の点検を怠らず帝国海軍なら絶対に言わないであろう「生きて帰りたい」などと口にする奴だった。

健太郎と慶子は、元特攻隊員だから逞しい人なのかと思いきや臆病者と言われ正直がっかりしていた。
また臆病者と自分に言われたような気持ちになった健太郎は自分には祖父の血が流れていると思った。

フリーライターの仕事が忙しく慶子が来られなくなり、
臆病者の話を耳にするのは嫌だったが健太郎は1人で四国、松山に向かった。


( 元海軍中尉 伊藤寛次の話 )
真珠湾からミッドウェーまで同じ戦場で戦い、空母「赤城」の搭乗員でした。
宮部は勇敢なパイロットではありませんが優秀なパイロットでした。
着艦訓練の上手さに敬意を持ち、話しかけたら帝国海軍の軍人では珍しく、
同じ階級どころか下の階級の人にも丁寧な口調で話す人だった。
着艦能力と戦闘能力は別だが宮部は模擬空戦でも凄腕の持主でした。
真珠湾攻撃が大成功に終わった直後みんなが騒ぐ中、
未帰還機の多くが自爆しそれを近場で見ていた宮部は「私は死にたくない」と発言した言葉は今でも認める事は出来ません。
真珠湾攻撃が決まった時、宮部は最初から分かっていたら結婚しなかったと言っていました。
妻のために死にたくないと言ったのです、それは今現在で言うと愛しているという意味ですよ。


健太郎は祖父の無念を少し理解出来たような気がした。
日中戦争からずっと戦い続け生きて帰りたかったはずなのに最後は特攻隊として使い捨てられたんだ。
そして臆病者ではなく妻のもとへ帰りたかっただけなのではないか?

 

慶子の仕事先の新聞記者、高山隆司は、
自爆テロリストと日本の神風特攻隊は同じ構造だと考えている人だ。
祖父を訪ねるレポートを記事にしたいと言われた健太郎だったがすぐには承諾しなかった。

( 元海軍飛行兵曹長 井崎源次郎の話 )
宮部さんと会ったのはラバウルです。毎日身体を鍛えておりました。
軍隊は階級がすべてであり一飛曹と一飛兵ではとてつもなく大きな差があるのに、
宮部さんの丁寧な言葉には大いに戸惑いました。
飛行中の宮部さんは用心深さというのは度を超していると思いましたが
奇襲を受けた時、あっという間に次々と撃墜する凄腕・早業には鳥肌が立ちました。

宮部さんが小隊長となり私が列機を務める事になった時、
列機を乱してはいけなかったが敵を撃墜するため宮部機を離れて追いかけた事があった。
気付いた時には敵機に追われもはやこれまでと思った時宮部さんに助けていただいた事があります。
「敵を墜とすよりも敵に墜とされない方が大事だ」
「生き残る事が出来ればまた敵と戦えるが一度墜とされれば終わりだ」
私が生き延びたのはこの時の言葉があったからです。


同じ列機だった小山一飛兵が、ガダルカナルからラバウルへ帰る時、
燃料が持たないから引き返して自爆する合図をだしたが宮部さんは帰るように指示した。
もう少しというところで燃料切れになり海に落ちていってしまい小山の無念さが痛いほど分かりました。
何故、自爆させてやらなかったのか問いただすと、
「最後まで生きる努力をしろ」と珍しく強めな口調で言われました。
妻と娘の写真を私に見せ「娘に会うためには死ぬわけにはいかない」と言っていました。


祖父が最後特攻に行った時、
その身を捧げることに何処かに喜びを感じているとは思えなかった。
新聞記者の高山は間違っていると思った。


( 元海軍整備隊曹長 永井清孝 )
宮部さんは弾が残っている状態でいつも無傷で帰ってきました。
そして神経質な人でやたら飛行機の整備に口を出してきたので
臆病者と言われる原因なのかなと思っていました。
ところが発動機について違和感を感じるから整備しなおしてくれと言われた時は、
かなりの確率で何らかの不良箇所が見付かりました。
臆病者と言われようとも生き延びる道を選んでた人がなんで特攻に志願したか不思議です。

健太郎は太平洋戦争の本を読めば読むほど怒りを覚えた。
降伏する事を禁じ自決と玉砕を強要していたなんて、
兵士達の命を国はなんとも思っていなかったのだろうか。

健太郎は記事にする話しを断る事にした。

 

( 元海軍中尉 谷川正夫 )
上海の第二航空隊で一緒だった。
非常に勇敢で恐れを知らない戦闘機乗りだった。
比島に配属になり「瑞鸖」の搭乗員となった頃、宮部と再会した。
日中戦争からの生き残りはほとんど戦死していたから古い戦友に巡り会えたのは嬉しかった。
ゼロ戦には防御力がない事を悔やんでいた。
米のグラマンF6Fなどは百発撃ち込んでもけろっとしているがゼロ戦はたった一発の流れ弾で命を落とす。


「特別攻撃に志願するものは一歩前へ」
ただ1人宮部だけは石像のように動かなかった。
「俺は妻に生きて帰る約束をしたから特攻へは絶対に志願しない」
「どんな過酷な戦場でも生き残る確率があるなら戦えるが絶対に死ぬ作戦に参加は出来ない」
宮部は間違いなく死刑に値するほどの恐ろしい言葉を最後に言った。
「もし特攻を命じられたらどこかに不時着しろ」


慶子は涙した。
不時着しろと命がけで言っていた祖父が何故特攻に行ったのだろうか。
特攻に行ったとしても何故不時着しなかったのだろうか。
二百三十万人の戦死者の1人かも知れないが祖母にとってはたった1人。
そしてこの二百三十万人の人それぞれにかけがえのない人がいたはず。
太平洋戦争は、自分は死ぬ心配がない人が作戦をたてている。
そして自分が死ぬ可能性がある時だけは反撃をせず退いている。
日本の軍隊の偉い人達は命を道具みたいに思っていてその最たるものが特攻なんだ。

 

<後半>

永遠のゼロ<ネタバレ・あらすじ>(後半)愛する妻の元へなにがなんでも帰るんじゃなかったのか!! -