作品情報・キャスト
監督=廣木隆一・原作=中村航
バイク事故で過去1年間の記憶を失った青年は4年後に出会った女性に惹かれるが彼女はかつての恋人でした。
彼女は元恋人だった事を隠し交際をはじめるが友人からは反対される。彼女は重病をかかえていて・・・・。
ネタバレあらすじ/100回泣くこと
沢村佳美は友人である武藤圭介・小川恵子の結婚式に向かっていました。
晴れてはいたが雨が降る可能性があると天気予報で聞いていたので念のため傘を持って行くと同じく傘を持って来ていた藤井圭介に挨拶されます。
「誰も傘持ってなかったから恥ずかしかった」
ビンゴ大会のときに藤井は実家にいるブック(図書館でひろった犬)の話をします。
いつもバイクに乗るときにジャンパーの胸元に入れていたからエンジン音聞いただけで嬉ションするが今は腎臓病で元気がありません。
お酒を飲みながら意気投合した2人は改めて自己紹介をして仲良くなります。
二度目の交際
実は…
藤井は4年前にバイク事故を起こし逆行性健忘となり事故以前の1年ぐらいの記憶を失っていました。
その記憶を失っている1年の間、藤井と佳美は付き合っていました。
佳美は事故で記憶がないことを知り初対面のフリをしていたのです。
藤井と佳美は4年前と同じように付き合い始めます。
ブックにエンジン音を聴かせるため事故に遭ってから一回も動かしていないバイクを修理します。2人がまた付き合い始めたと聞いて佳美の友人・中村夏子は反対します。
佳美は4年前から卵巣癌を患っており5年何もなければ大丈夫だと言われており治療中だったからです。
でも終わるのを前提として生きている佳美は藤井と付き合えて幸せでした。
再発
藤井はプロポーズします。
佳美は癌が再発するのを心配し1年準備期間が欲しいとお願いします。
2人は部屋を借りて一緒に住み始め教会で結婚式の真似事をします。
夏子は心配して3歳の娘を連れてちょくちょく家庭訪問します。
佳美はたまにお腹が痛くなるようになるが夏子には藤井に話したら絶交だからと言います。藤井と付き合えるのを夢見て4年も待っていたからです。
佳美は検査するため父親が体調悪いからと藤井に嘘をついて実家に戻ります。
佳美は再発しており手術することになりました。
夏子は、藤井は佳美のために存在しているわけではないから話すべきだと言うが佳美は病人として見られたくないから話したくないと言い張ります。
手術で病巣は摘出したが取りきれない小さな腫瘍が残ってしまい抗がん剤治療にはいりました。
過去
藤井は実家に行きブックと遊ぶためボールを探すと自分宛のハガキの束を見付けます。
母親も友達も、なんで誰も事故前の事を話さないのか疑問を感じていました。
友人の中には黙っているべきだという意見もあれば騙してるみたいで嫌だという意見もありました。
藤井はハガキの住所の場所に行くと家の前を掃除していた大家さんに挨拶されます。
借りている人がいなかったら家を見せて欲しいと藤井はお願いします。
「今でも佳美さんが借りたままですよ」
藤井は家にあがると、お腹の大きい夏子やブック、そして自分と佳美が仲良く写っている写真を見付け以前佳美と一緒に生活していた事がうっすら見えてきて頭が痛くなります。
そして夏子から本当の事を聞かされるのです。
藤井は夏子と一緒に佳美がいる病院に行きますが、
抗がん剤治療で髪の毛がすべて抜けて眠る佳美を見て言葉が見付からず病室から出ます。
佳美の父親から4年前もそうだったと言われ佳美を忘れるようお願いされます。
藤井が覚えていないなら最初から何もなかった事にしたいと佳美が言っていたからだ。
結末
4年前、佳美は子供が産めない身体になるかもしれない事で、藤井の想像する未来には子供がいたはずだと言います。
藤井は自分の未来を勝手に決めるなと言い部屋を出て行きますがプロポーズするための指輪を持って佳美に会いに行く途中にバイク事故を起こしたのです。
佳美は藤井がバイクに乗って来てくれることを内心期待していました。
藤井にそばにずっといてほしい。私死にたくないと素直に想いを夏子に伝えます。
佳美は夜中にバイクの音で目が覚め病室の窓を開けると藤井の姿を見付け廊下まで出て行きます。
藤井はずっと会いたかったと告げ一緒に連れてきたブックをリュックの中から出します。
佳美は藤井の記憶が戻った事に気付きます。
4年前と同じように佳美は藤井とブックと一緒にバイクに乗ります。
佳美は「こんな私を2度も愛してくれてありがとう」と伝えます。
藤井は事故の日に渡すはずだった指輪を佳美にはめます。
佳美は死が2人を別つまででいいから一緒にいて欲しいとお願いします。
藤井は頷いてキスし最後まで佳美のそばにいました。
藤井は佳美が2人で見たいと言っていたルナレインボーを見るためハワイに行きます。
「もう何も取り戻せないけど藤井君が見た世界が私の世界になっていくからね。だからもう泣かないでね」
海岸で1人座っていた藤井は「1回だけ泣いていいかな」と口にします。
藤井の前にはルナレインボーが広がっていました。