映画「ロード・オブ・ウォー」ネタバレ結末/武器商人は儲かるが人の死は望んでない

 

作品情報・キャスト

 

実在した武器売買業者を基に「ANON アノン」などを手掛けたアンドリュー・ニコル監督が映画化。

両親のレストランを手伝っていた青年は銃撃戦を目撃した事で「金になる」と思い付き弟を誘って武器密売に手を出す。

自分が売った銃で多くの命が失われる事は気にせず、やがて海外にまで進出しビジネスを拡大していくと身の危険も感じるようになるが窮地を乗り越えながら巨万の富を手に入れていく。

主演は数多くの映画で主演を務めるニコラス・ケイジ

 

 

◆ユーリ・オルロフ(ニコラス・ケイジ)◆ヴィタリー・オルロフ(ジャレッド・レト)◆ジャック・バレンタイン(イーサン・ホーク)◆エヴァ・フォンテーン・オルロフ(ブリジット・モイナハン)◆バプティスト大統領(イーモン・ウォーカー)◆バプティストJr(サンミ・ロティビ)◆シメオン・ワイズ(イアン・ホルム)

 

ネタバレ あらすじ

ロード・オブ・ウォー

ウクライナで生まれた長男のユーリ・オルロフは幼い頃、ユダヤ人を装い家族でニューヨークのブライトン・ビーチに移民してきました。

ユーリが二十歳を迎えた頃には父親はユダヤ教に洗脳されておりカトリックの母親とよく喧嘩していました。

1982年、殺人は日常茶飯事のリトル・オデッサ。

家族でレストランを営んでいたユーリは向かいの店の偵察に行くとロシア人ギャングの銃撃戦に出くわし衝撃を受けました。

父親の礼拝に同行し、そこで接触した者からイスラエル製の短機関銃ウージーを入手し売り捌くと自分の才能に気付きます。

弟のヴィタリーを相棒として誘い本格的に武器商人として開業し始めます。

 

1984年 レバノン。

米軍は戦地を去る時に輸送に金がかかるため物資を放置する。ユーリは5トンある中古の物資を買うが内戦により子供たちが銃殺される現場を目撃します。

銃を手に取り助けに行こうとするヴィタリーをユーリは必死に関わるなと止めます。

イスラエル製をムスリムに、ソ連製をファシストに、ソ連と交戦中のアフガンに売り捌くことに成功し10大戦闘地の8ヶ所で活躍していました。

二重生活どころか三重、四重生活するユーリは立場や行き先によって使い分けるようになります。

 

1989年、カルタヘナ沖(コロンビア)

ユーリの支援なしでは戦えない国もあり禁輸措置を簡単にすり抜けていたがタレコミがありインターポールのバレンタイン捜査官が偵察として向かっていました。

ユーリは減速させて別の船名にペイントし国旗を変えました。なんとか誤魔化すことに成功するがバレンタイン捜査官には賄賂は効かないことで厄介な人物に目を付けられたと警戒します。

 

将軍や独裁者たちは規律に厳しいせいか期日通りにコカインで支払う組織も現れます。

銀行窓口に持っていけるわけないと訴えるとユーリはお腹に銃弾を1発うけます。銃器売買の大原則は「商品で死なないこと」なので仕方なくコカインでいいと受け入れました。

このコカインがかなりの利益を生むがヴィタリーが中毒に陥り姿を消してしまいます。ユーリは12日とコカイン150gを費やしボリビアで弟を発見しニューヨークに連れて帰りリハビリ・センターに入れました。

 

武器商人として一流となったユーリはセント・バーツ島でバカンスを楽しみ、破産覚悟で10歳の時から片想いしていたモデルのエヴァを口説き結婚までこぎつけました。

貿易関係の仕事をしている事は伝えるとエヴァはそれ以上深く聞いてくることはありませんでした。

1991年、ニューヨーク。

不相応な生活で財政的には綱渡りの日々だが息子ニッキーがはじめて立ち上がり、さらに「ソ連崩壊」という最高のプレゼントがもたらされます。

1992年、ユーリは故郷であるウクライナへ行き親戚のヴォルコフ少将を説得し兵器庫にある武器や戦車、ヘリを買い付けます。

遅れてアメリカ政府のワイズがやってくるが武器売買に政治は無用で左右両派に売るのだとユーリは教えてやります。

バレンタイン捜査官がやってくるがユーリは軍用ヘリに搭載されている武器を外し救助ヘリに見せかけ難を逃れます。

ユーリはお世話になったお礼にヴォルコフ少将に車をプレゼントするが爆弾が仕掛けられていました。

 

1995年、モンロビア(リベリア)

米国が解放奴隷用に創った国でユーリは独裁者のバプティスト大統領に気に入られ取引をするようになり、妻に伝えていた嘘の年収をはるかに超えていました。

人を使って密かに妻の絵画を買いエヴァを喜ばせます。

ユーリはヘリから監視されている事に気付きトンネルに入ってからリムジンをおりて徒歩で移動します。

 

2000年カバラの南(シエラレオネ)。

複数の自家用機で仕事をするようになっていたユーリはいつものように週に一度の西アフリカへ飛ぶがインターポールが戦闘機で空港へ着陸しろと命じてきました。

従おうとするパイロットにユーリは街の道路に着陸しろと命じました。

ユーリは証拠を消すため貧しい村人に武器を無料で配りバレンタイン捜査官が到着した時には飛行機の中は空っぽでした。

罪を償わせるためにバレンタイン捜査官は「犠牲者の9割が銃で殺されている」と伝えるがユーリは「人を撃ったこともないし、稼いでいるが人が死なずに済めばと願っている」と言いました。

違法だと示す証拠がないのでユーリは逮捕されることはないが24時間拘束の権限があるためその場で手錠をかけられ置き去りにされます。

その間、村人はユーリの自家用機を解体し始め24時間後には跡形も無くなりました。

 

結末/ロード・オブ・ウォー

バプティスト大統領がアメリカ政府のワイズを拘束していました。ヴォルコフ少将を殺害したのはユーリを狙ったワイズの仕業だったのです。

殺せないと拒絶するユーリだが状況がそれを許さず初めて撃ってしまいます。忘れたいユーリは麻薬に手を出し酒を飲むと銃の被害に遭った人達の亡霊を見るようになります。

その頃、自宅にいる妻のもとにバレンタイン捜査官が訪ねていました。ユーリは合法を装う武器商人だと教えられたエヴァは驚きます。エヴァの両親は武器商人から不法で手に入れた強盗犯によって殺されていたのです。

今までプレゼントされた宝石も高級車も家もすべて血で汚れているように感じ合法でも間違っているから辞めてとユーリに訴えます。

 

ユーリはエヴァからお願いされ半年間仕事をストップします。

しかし国連で和平会議に来ていたリベリア大統領からダイヤを渡されユーリは出張だと言ってヴィタリーを連れて行きます。

しかしユーリはエヴァに尾行されていました。 

エヴァは保管庫に武器だけでなく複数のパスポートや自分の絵画が置いてあるのを見付けます。またエヴァをバレンタイン捜査官が尾行していました。

 

2001年モンロビア(リベリア)

大量の武器を運んだユーリだが、銃を渡すと目の前にいる難民が殺されるから取引中止しようとヴィタリーから言われます。

ここで取引中止したら命はないと説得するがヴィタリーは武器を積んだトラックを手榴弾で爆破させ殺されてしまいました。

現地医師に賄賂を渡し弾の摘出と偽の死亡診断書を頼んだが弾が1つだけ残っておりJFK空港でユーリは捕まってしまいます。

死亡診断書には心不全と書かれているためバレンタイン捜査官は厳しく取り調べを行います。

翌日の新聞にはユーリが一面に載るが付き合ってきた者の中に合衆国大統領がいました。合衆国大統領の輸出量は1日でユーリの1年分であり証拠が残るとまずい取引もあるため釈放されます。

しかし親には絶縁され妻と子は去ってしまいました。

 

「最大の武器供給者である米・英・露・仏・中の5カ国は国連安保理の常任理事国である」

 

洋画
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