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人魚の眠る家(東野圭吾)<ネタバレ・あらすじ>我が子が脳死! 患者なのか死体なのか?! 母親の苦悩

 

完全ネタバレですのでご注意ください

 

人魚の眠る家

 

 

 <人魚の眠る家> 東野圭吾

 

播磨薫子は夫である和昌の浮気が原因で別々に暮らしている。
まだ幼い、瑞穂、生人、2人の子供がいるため離婚へと踏み込む勇気はありませんでした。
寝れなくなる日々が続いた事でクリニックに通院するようになるが、そこで医師である榎田博貴と出会い外で会う関係にまでなっていた。
 5年前に株式会社ハリマテクスの社長に就任した和昌。
生存競争に勝つために企業としての特徴が必要だと考えBMI(ブレーン、マシーン、インターフェース)に力を入れる。
 
有名私立小学校の面接の練習のために薫子から呼び出された和昌だが開始される直前に瑞穂が溺れて意識不明だと電話があった。
瑞穂はICUに運ばれ治療が続けられているが2人が病院に駆けつけた時には脳神経外科である進藤医師から脳死である可能性が高いと告げられる。

瑞穂は排水口の網に突っ込んだ指が抜けずプールの底から動けなくなっていたところを発見された。
薫子の母親である千鶴子、生人、妹の美晴、そして瑞穂にとって従妹にあたる若葉がいたが誰も瑞穂がいなくなった事に気付かなかった。
 
「脳死が確認された場合、臓器を提供する御意志はありますか」
 
多くの国では脳死は死だと認められ心臓が動いていても治療は打ち切られるが日本は臓器提供に承諾しない場合は心臓死をもって死とされている。
 
薫子と和昌は心臓死か脳死かを選ぶ権利があるのだ。

瑞穂自身ならどうするだろうかと考えた時、
公園で四つ葉のクローバーを見付けた時の瑞穂の言葉を思い出す。
 「幸せだから持って帰らない、誰かのために残しておく」
 
移植について検討してもいいと進藤医師に伝えたが瑞穂の手がピクリと動いたように感じ薫子は確実に娘は生きていると思うのです。
 1ヶ月が経ち何度か危険な状態になったが今では安定している。
進藤医師にピクリと手が動いた事を話すと脊髄反射などによって身体が動く事があるのだという。
 
瑞穂を家で看病するため働きに出るわけにはいかないので二人は別れない事にしました。
また榎田と会っていると離婚したくなるし早く瑞穂が息を引き取らないか、おかしな方向に考えがいくのではと怖くなるので外で会わない事を伝えました。
 

月1で開かれているBMI開発会議でBRS(ブレーン、ロボット、システム)に関する研究発表があった。 

男性被験者が人工呼吸器を付けていないのに自発呼吸をしている事に気付いた和昌は、
脳の信号を筋肉に送り手足を動かせる研究をしている星野から極めて特殊な横隔膜ペースメーカーが埋め込まれている事を聞く。
横隔神経に電気刺激を与える事で人工的に横隔膜を動かす装置らしく、
脳からの信号は一切必要なくベースメーカに信号を出す制御装置に脳の機能を備えさせた。
二か月経ってもまだ病院のベッドで寝ている瑞穂に自らの筋肉を使って呼吸をさせてやりたいと思った和昌は薫子にAIBS(人工知能呼吸コントロール)の話をして体内の数箇所に電極を埋め込む手術をする事にします。
小さな胸が上下し瑞穂の寝息が聞こえる事に薫子は感謝した。

 

在宅介護を始めて1ヶ月が経ち瑞穂と一緒に暮らせることに幸せを感じます。
また星野が取り組んでいるANC(人工神経接続技術)で瑞穂の身体を動かし筋肉をつけさせる事になった。
星野と付き合い2年経つ川島真緒は星野の態度が変わってきている事に気付き尾行するとハリマテクス社長の屋敷に辿りつく。
屋敷の中を覗きこんでいると薫子に話しかけられ家に案内されるが眠っている瑞穂の手が勝手に上がり気味が悪くなって逃げ出してしまった。
星野は初めて薫子と会ったときから惹かれ真緒と結婚する考えがなくなっていた。
社長夫人であり裏切れば仕事も失うが一緒に瑞穂を育て喜びを分かち合えるだけで満足でした。
またそんな星野を絶対に手放してなならないと薫子は思っていました。

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脳死状態から2年半経ち車椅子で散歩に連れていく事もふえてきた。
全機能停止が脳死の定義ではあったが臓器移植のために1985年に脳死判定基準を満たした状態を脳死と呼ぶようになります。
瑞穂は患者なのか。死体なのか。考えても答えが見付からなかった。

薫子は瑞穂を当然脳死と受け入れていないため生きていると思っている。
だが眠っている瑞穂を最新技術を使って動かしている事に周囲の人達は徐々に不気味に思うようになる。
生人は死人を連れていると虐められるようになり誕生日会の時に誰も呼びませんでした。学校では「もう姉ちゃんは死んで家にいない」と虐めから守るために言っていたからです。
薫子はいきなり台所にいき包丁を手に取り警察に電話をかけた。
警察官が到着すると私が瑞穂を刺した場合、殺人罪になるのでしょうかと質問した。
すでに死んでいる人間の胸に包丁を刺し心臓が止まったら自分が殺した事になるのかと。
薫子は実際に事件が起こればいいのだと解釈し瑞穂の胸に包丁を刺そうとすると若葉が泣きながら止めに入ります。
事故の時、瑞穂は若葉の落し物を拾ってあげようとして事故に遭ってしまったのです。
誰にも言えずに苦しんでいた若葉に薫子は落ち着き若葉を抱きしめます。
「姉ちゃんは家でちゃんと生きていると言うよ」
誕生日だった生人はそう言うが薫子は「大丈夫、言わなくていいよ、ごめんね」と生人を抱きしめた。
 

小学生の宗吾は、帰宅途中にある大きな屋敷が気になっていた。

帽子が屋敷の塀を越えてしまったため中に入ると部屋が見え覗くと女の子が車椅子に座って眠っていた。
ある日、紙飛行機を屋敷の庭にわざと飛ばして入ると車椅子を押す薫子と出くわした。
眠ったままでいる少女の顔をこの先忘れる事はなく思い出すたびに人魚のイメージを持つようになった。
 
いつものように薔薇の香りに包まれた瑞穂の部屋で眠っていると誰かに呼ばれた気がして目を覚まします。
瑞穂が立っているように感じ「ママありがとう、幸せだったよ」と、薫子の心に瑞穂の声が響いた。
ベッドから出て瑞穂に近づき確認するとすべての値が悪化を示し始めていた。
この時、薫子は瑞穂を1人で見送りしっかりと脳死と受け入れました。
 
臓器提供に同意すれば脳死が確定した時に死亡となるが同意しなければ死亡にならない、おかしな法律だと和昌は思います。
心臓が止まった時が人の死ではないだろうか。
だが瑞穂の心臓は移植されどこかで動いているのだから死んだ事にはならないと気付く。
この世界のどこかで生きている、そう思うのも悪くないなと思った。
 
宗吾は3年前、突然体育の授業中に目眩がし息苦しくなった。
気が付いた時には酸素マスクを付けられ心臓移植をしなければ助からない事を知ります。
奇跡的にドナーが現れ無事に成功し退院した宗吾は夢に何度も出てきた場所に行ってみると屋敷はなくなっていた。
 
手術後、薔薇の香りを感じる事が多かった宗吾は命をくれた人は深い愛情と薔薇の香りに包まれ幸せだったに違いないと思うのです。