作品情報・キャスト
元オリンピック選手の米軍兵ルイス・ザンベリーニが第二次世界大戦中に飛行機が太平洋に墜落し日本軍の捕虜となった実話をアンジェリーナ・ジョリーが映画化。
1936年のベルリン・オリンピックに出場したルイ・ザンペリーニは第2次世界大戦に空軍パイロットとして戦地へ向かう。爆撃機が海に不時着し47日間漂流したのち日本軍の捕虜となる。捕虜収容所では渡邊伍長の非人道的な虐待を受けるが必ず生きて帰ると耐え凌ぐ。
ネタバレあらすじ/不屈の男アンブロークン
カリフォルニア州トーランス。
イタリア系アメリカ人の少年ルイス・”ルイ”・ザンベリーニは酒にタバコに喧嘩と問題児で両親から毎日のように説教されます。
逃げ足が早かった事で兄から「他の連中を超える努力をしろ」と言われランナーとして特訓を受けます。
信じて真面目にトレーニングすると長距離として頭角を現し米国の高校生で史上最速の記録を出しオリンピック選手に選ばれます。
「苦しみは一瞬、それが一生の栄光を呼ぶ」
兄に見送られ出場したベルリンオリンピックでは8位入賞を果たしました。
1943年、不時着
アメリカ陸軍航空軍に所属するルイは大日本帝国占領下のナウル島を爆撃するため大型爆撃機B-24で向かっていました。
爆弾を投下するが零戦の攻撃に遭い激しく機体が損傷してしまいます。それでも基地までの5時間なんとか持ちこたえ短すぎる滑走路ではタイヤがパンクした事で運良く止まる事が出来ました。
基地でもランナーの訓練に励んでいたルイはカントン島を目指していたB-24が海上で墜落した報せを受け出動命令を受けます。
ルイはフィルとマックを連れて救出に向かうがエンジンが故障し太平洋上に不時着する羽目になります。
機体は破壊され、なんとか無事だった3人は脱出用ボードに乗って救助を待ちます。
水は1日2.3口、チョコレートを朝と夜に一欠片ずつ食べてしのぎます。
捜索機が上空を飛ぶが見付けてもらえず頭を負傷しているフィルやマックは諦めかけるがルイだけは「必ず助かる」と元気付けます。
何事も挑戦だと捕まえた鳥を食べると吐いてしまうが魚は生でもなんとか食べる事ができました。
漂流・捕虜
零戦から攻撃を受けたりサメに襲われてもなんとか乗り切っていたがマックが致命傷を受けており命を落とします。
漂流してから45日、日本軍に捕らわれてしまったルイとフィルは厳しい尋問にかけられたあと別々の収容所に送られ強制労働を強いられます。
東京の収容所に送られたルイは渡邊陸裕伍長から他の捕虜よりも厳しい扱いを受け殴られます。
最後まで生き抜くと心に決めたルイは厳しい労働を耐え抜く日々が続きます。
ある日、NBCラジオがオリンピック選手だったルイが死亡と伝えます。
許可を得たルイはラジオ局で家族に無事だとメッセージを送るが渡された台本にアメリカの悪口が書かれていたので断ると収容所に戻されます。
そこで渡邊伍長から「秩序を教えてやれ」と命令された捕虜全員から鉄拳をくらいます。捕虜たちは最初できませんと断っていたがルイは他の者が殴られると思い構わずやってくれと訴えたのです。
結末
渡邊伍長が昇進し収容所を去ります。厳しさがなくなり捕虜たちはカードをして楽しんだりできるようになるが東京大空襲に遭い、ルイは直江津捕虜収容所に送られるとそこは渡邊軍曹が所長を務める場所でした。
日本軍のために石炭を船に積み込むのが仕事だったがルイの疲労は極限状態でした。
重たい木材を持たされ落としたら射殺すると渡邊軍曹に脅されたルイは必死に乗り切ると、アメリカ人の強さに恐れた渡邊に殴られます。
戦争は停戦となったと知らされた捕虜たちは入浴することを許可されます。
殺されると覚悟していた捕虜たちだが入浴すると上空にはアメリカ軍機が飛んでいました。
戦争は終わったんだと捕虜たちは抱き合って喜ぶと飛行機から食料やタバコ、新聞が投下されます。
帰国したルイは地に口づけし迎えに来てくれた家族と再会しました。
1946年ルイは恋人シンシアと結婚し2人の子供に恵まれ、同じく生還して結婚したフィルとは友情を保ち続けました。
渡邊は戦犯として姿を消し講和条約の締結後恩赦を受け、ルイはPTSDに苦しんだが神に身を捧げ復讐ではなく赦すことを決意しました。
しかし来日して日本兵と再会したが、その中には渡邊はいませんでした。
80歳の時、ルイは長野オリンピックで聖火ランナーを務め、2014年に97歳で亡くなりました。