「夢幻花」ネタバレあらすじと感想結末/(東野圭吾)存在しない黄色いアサガオ

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作品情報「夢幻花」

100万部突破・東野圭吾による第26回柴田錬三郎受賞作品。

祖父が庭で育てていた花をブログにアップしていた梨乃は、祖父が殺されたと同時に「それだけはブログにアップするな」と忠告されていた黄色い花も消えている事に気付きます。

どうしても気になりブログにアップすると「今すぐ消した方がいい」と蒲生要介から連絡を受けます。

要介の弟・蒼太は梨乃と一緒に真相解明に乗り出すと子供の頃に出会い何故か親から関わるなと言われた孝美を発見する。また別の思いを胸に事件を追う刑事の存在も。

散らばったどのストーリーも人間関係も中心には黄色いアサガオがあり複雑なすべてが1つに結びつく。

「ある事件」の犯人の部屋は捜索しなかったのかなとちょっと思うがスカッとする気持ちの良い長編です。

1958年生まれ。85年に「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年に「秘密」で第52回日本推理作家協会賞、2006年に「容疑者Xの献身」で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、12年に「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で第7回中央公論文芸賞、13年に『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞、14年に「祈りの幕が下りる時」で第48回吉川英治文学賞を受賞。近著では「沈黙のパレード」「希望の糸」「クスノキの番人」などがあり雪山シリーズの「恋のゴンドラ」「雪煙チェイス」なども代表作の一つ。

 

ネタバレあらすじ

中学生の浦生蒼太は七夕の日に「朝顔市」に行きます。毎年参加させられるが朝顔にまったく興味がないのでベンチに座っていると財布を落とした人を目にします。

偶然隣に座っていた同じ年の孝美と財布を届けたことがきっかけでしばらく話すようになり帰り際に連絡先を聞きました。

週末会うようになり蒼太は幸せ気分でいっぱいだったがパソコンでやりとりしているのを見た警察官の父親から「会うな」と言われ、それと同時に何故か孝美からも「もう会わない」と連絡がありました。

 

数年後・黄色い花の存在

発作のために水泳選手になるのを諦めた梨乃はアマチュアバンドをしていた従兄の尚人が自ら命を絶ったと連絡を受けます。

マンションから飛び降りたらしくバンドも好調だった事から理由が分からないでいました。

梨乃は祖父・周治の家を訪ねると綺麗な花がいっぱい咲いていたので紹介するためにブログを立ち上げるが黄色い花はとても貴重なものだから絶対に載せないでくれと頼まれます。

ある日、周治の家を訪ねるが様子がおかしいことに気付きます。倒れているのを発見し息をしていなかったので急いで警察に通報すると早瀬刑事がやってきます。

早瀬刑事は息子が万引の疑いで逮捕された時に「鞄に入れるのを見た」と周治が証言してくれたおかげで助かった事があったのでまったく知らない人ではありませんでした。

梨乃は祖父からブログにアップするなと言われた黄色い花が無くなっている事に気付き警察に伝えるが何でもないように受け取っていました。

無関係とは思えないのでブログにアップして何の花か知っているかと情報を求めると蒲生要介から「すぐに消去した方がいい」と連絡があります。

ブログを消去して約束の場所に行くと要介から「MM事件について何か言ってなかったか」と聞かれます。MM事件とはマリリン・モンローの亡くなった日に東京で起きた通り魔事件です。

何のことか分からないので梨乃は黄色い花を知っているのか聞くとバイオテクノロジーによって作られた存在しない花だと教えられます。

祖父が殺された事を伝えると要介は顔色を変え「とにかく関わってはダメだ」と言いました。

 

再会/黄色い花はアサガオ

大学で原子力の勉強をしていた蒼太は原発事故が起こってから進路に迷っていました。

父親の三回忌のため実家に帰ると異母兄の要介は仕事が忙しく帰ってこないと知らされます。兄を訪ねてきた女性を見て水生選手の梨乃だと気付きます。

梨乃が兄の名刺を持っていたが初めて目にする会社名でした。兄は警察庁に勤めている事を教え訪ねてきた理由を聞くと話を聞いた蒼太は黄色い花の画像を見て江戸時代までに存在していたアサガオだと知ります。

協力してあげようと思い兄に詳しく教えてくれと連絡するが何も教えてくれませんでした。

梨乃の従兄がやっていたバンドが復活するらしく誘われた蒼太は同行するがキーボードを弾いていたのが10年振りに再会する孝美だったので驚きます。

孝美は「人違いで名前は白石景子です」と去ってしまうがそれからすぐに姿を消したので10年前のように自分と接触したから何らかの理由で去ったのだろうと気付きます。

また梨乃は要介だけでなく早瀬刑事も消えた黄色い花について聞いてきたので間違いなく黄色いアサガオが事件に関係しているのだと確信します。

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孝美がやたら尚人の自殺についてバンド仲間に聞いていた事を知り何でメンバーに加わったのか聞くと元歌手で今は店のオーナーを務める工藤アキラに紹介されたと知ります。

アキラに聞いてもよく知らないようだったが捜査を続ける中でついに孝美が研究所にいる事を突き止めます。蒼太と梨乃は研究所に侵入すると「勝浦」と書かれているメモを発見しアキラの別荘がある場所だと頭をよぎります。

そして聞き込みを行なうとアキラが別荘を購入する前は夫婦が住んでいた事を知るが息子がMM事件の犯人だと知ります。

蒼太は調べると犯人の部屋にはアサガオの種が見付かっていると知りここでもアサガオが出てきた事に驚くが、それよりも被害者が祖父母だったので言葉を失います。母親に聞くとやはりMM事件の被害者なんだと分かるが実家に急いで帰るといなくなっていました。

 

結末/夢幻花

同じバンドメンバーだった雅哉は壁にぶちあたり苦労していたところ相談したアキラから謎の種を渡され尚人と共に見事な曲を作り出す事に成功しました。

しかし種がなくなると曲が作れないので尚人は種を増やすよう植物の研究をしていた祖父の周治に頼んでいました。

周治は幻覚作用がある事に気付いていたが尚人が種を摂取した事による混乱から自殺してしまったので警察に行こうとしたところ衝動的に殺されてしまったのです。

また黄色いアサガオを盗んだ(預かった)のは共同研究をしていた日野でした。

江戸時代に存在していた黄色いアサガオは幻覚作用がある為に世に広めないように取り締まっていたが外部にもれてしまい、その結果M,M事件が起きてしまったのです。

犠牲者が増えないためにも、これ以上広めない為に実行していたのが蒼太の祖父であり、その役割が代々続き現在、蒼太の兄・要介が実行していたわけです。そして要介の仕事のパートナーが孝美だったのです。

被害者でもあった母親が「息子には関わらせないで欲しい」と頼んでいたことから蒼太だけ何も知らなかったのです。除け者扱いされているように感じていたのには理由があったのです。

孝美は負の遺産としてアサガオを追っており、飛び降りてしまった尚人は水泳の才能がある梨乃を羨ましく思っていました。その事を知った蒼太は原子力の研究と向き合い、梨乃は謎の発作の為に諦めていた水泳をまた始めるのでした。終

 

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