映画「アメリカン・アサシン」
今は亡きヴィンス・フリンのベストセラーをマイケル・クエスタが映画化。
婚約者をテロで失った青年ミッチ・ラップは復讐を誓い特訓に励んで組織に潜り込むがそこにCIAが突入してきます。
スカウトされたミッチは厳しい訓練に耐え精鋭部隊の一員として成長していく。
ネタバレあらすじ
スペインの美しいイビサ島でアメリカ人青年のミッチはプロポーズすると恋人カトリーナは喜んで受け入れてくれました。
婚約祝いに酒が飲みたいと思いカクテルを買いに行くが急に集団がビーチにやってきて無差別乱射を始め人々が次々と倒れていきカトリーナも犠牲となってしまいました。
目の前でカトリーナを失ったミッチは復讐を心に誓い大学院を辞めて、格闘技や射撃の練習に打ち込みながら黒幕アル・マンスールの組織に潜入するためコンタクトを取ります。
そして18ヶ月後、
ロードアイランド州プロビデンスにいたミッチは「こっちに来るか」と誘われリビアに飛びそこからボートでトリポリに降り立ちます。黒い布を被らされ拘束されるが待ちに待った瞬間でありミッチは拘束を解いて行動にでようとします。
その時、CIAの特殊部隊による銃弾がマンスールの額に命中し組織は全滅しました。自分の手で実行したかったミッチは狂ったように何度もナイフを突き刺しました。
CIAからスカウト
ミッチは長官や精神科医の聴取を30日間も受けておりうんざりします。
対策担当アイリーンはマンスールと接触できた事を高く評価しており刑務所に送るのではなくスカウトするべきと考えます。半年ミッチを監視していたので格闘技や銃の腕は自警団員よりもはるかに勝っている事を知っており戦い方を教えてオライオン(精鋭を揃えた秘密部隊」に育てるべきだと上官に訴えました。
ミッチは承諾すると人里離れた森の中に目隠しをされて連れて来られ元ネイビーシールズでオライオンの責任者でもあるハーリーの元で厳しい特訓を受けます。その頃アイリーンはイラン大使館の参謀長とベフルーズ大臣を訪ね、ロシアの施設から15キロのプルトニウムが消えたから起爆装置を手に入れ物理学者を見付ければ核兵器が造られてしまうと伝えます。
プロの仕事をするには私情は捨てろ
ポーランドのワルシャワでプロトニウムを売人から手に入れた者が警官や売人組織7人を始末して逃走します。
車にプルトニウムの痕跡があった事でロシア政府は盗まれたものだと発表しました。
ニュースを見ていたハーリーは犯人の写真をスマホで撮り「似ていないか」と写真を見せるとアイリーンは「バマコの大使館で命を落としたはず」と言いました。
未確認だと訴えるとアイリーンは4日前にロシアの核起爆装置を買ったトルコの武器商人ハムディーの写真を見せ売買の時に現れれば両方倒せると言いました。
ハーリーはミッチとヴィスタを連れてトルコのイスタンブールに飛び女性エージェントのアニカと合流します。
ミッチはアニカと不動産業で武器商人でもあるハムディーを監視していると助手が現れたのでわざとぶつかって携帯を抜き取り分析官に解読させると翌日の11時にアクブユク通りのレストランで待ち合わせをしていることが分かります。
実行役はヴィスタでミッチは援護役を命じられます。ハーリーは軍が警護していたので1人を取り押さえて喉にナイフを押しつけ「ベイレルベイ宮殿で車が爆破されたと連絡しろ」と要求して軍を退却させます。
レストランに向かうミッチだが実行役のヴィスタが気付かれて刺殺され銃撃戦となり大混乱となります。
ハーリーは「中止、退避しろ」と命じるが、ミッチは助手を捕まえて銃を突き付け居場所を吐かせます。押し入ると助けてくれとハムディーにお願いされるがミッチは容赦なく発砲して始末しパソコンを持ち帰ります。
ミッチはルーマニアにあるCIAの隠れ家に呼ばれるとハーリーから命令に背いた事を責められるが「任務を遂行したんだから大目に見ましょう、これは上司としての命令よ」とアイリーンが庇ってくれます。
パソコンを分析するとローマへ送金した記録が残っていたので起爆装置を手に入れた者はローマで物理学者と接触するはずだと目を付けます。
その頃、ローマ近郊にあるコルヴィアーレ公営住宅に到着したイランの国防大臣ベフルーズは金を届け「計画通りにいっているか」と聞くと「明日には完成する」と言われます。
ミッチ達もローマに到着しアニカがルゲリオ銀行を訪ね口座から金が引き出されたら分かるようにハッキングします。金が引きだされると銀行から出てくる者の中に核物理学者監視リストと一致する人物を見付け尾行します。
一歩先をゆくゴースト
ミッチとアニカが学者の隣の部屋を借りるとハーリーは「学者を拉致し追ってくる者を始末しろ」と待機する車の中から命じます。
アニカがコンセントからワイヤーを通して隠しカメラを設置するが夜中監視しているとカメラを覗き込む男がいて気付かれたと分かります。侵入者に気付きミッチは銃で始末するがアニカが人質に取られてしまい銃を捨てます。
15分ごとに合図する約束なのに連絡がない事でハーリーは突入すると瞬時にミッチは銃を奪って撃ちアニカは隠し持っていたナイフで突き刺します。
学者を捕まえ車のトランクに押し込み場所を変えるがミッチは邪魔されたのも2回目であり「一歩先いく奴は何者なんだ」と聞きます。
ミッチの質問を無視するハーリーは学者を拷問すると「何も知らないがイラン人がゴーストと呼んでいた」と言いました。
その場にいなかったアニカが「ゴーストを追いましょう」と口にした事でミッチはスパイだと気付き携帯を奪います。暗号解読が必要な携帯であったため分析官とアイリーンを呼びます。
ハーリーはアニカが友人のイランの諜報員アシャーニの部下だと知り会いに行くと「私の姪だから手荒くするな」と言われます。
情報を求めると今回の一件の黒幕は核協定に不満を抱くイラン軍参謀長ロスタミ将軍とベフルーズでありアニカがずっと追っていた事を知らされます。
学者は捕まえたが雇われたゴーストがイラン人を使えとベフルーズに要求し大臣が合意したことが問題、彼らは急いでいるのだとアシャーニは言うといきなりゴーストに狙撃されます。
ミッチは到着したアイリーンに「ゴーストは何者なんだ、ハーリーの元教え子なのか」と聞くが「経験を積み地位が上がるまで黙って仕事しろ」と言われます。
アシャーニが命を落としたと知らせが入りハーリーが会いに行った男だと気付いたミッチはその事を告げるが「任務は核兵器を追うことだけ、モサドとの共同任務になるから帰国しなさい」とアイリーンに命じられてしまいます
結末・感想
足を狙撃されたハーリーは兵器が造られている場所で拘束されます。
ゴーストの正体はハーリーがすべてを教えた元教え子ロニーであり「命令に背いたお前を救出に行けば犠牲者が増える。命令に背いたお前が悪い」と訴えます。
見捨てられたと恨むロニーは兵器が完成すると大臣たちを銃で始末しました。イラン人はイスラエルを狙っていたがロニーはアメリカに仕返しをするのが目的だったのです。
ミッチは見捨てる事は出来ないと思い連行されるアニカを助け「命を落とした君の上司と一緒にいたハーリーを捜す、力を貸せ」と銃を渡します。
アニカの携帯は大臣を追跡できるようハッキングしており2人は車を奪って追うとローマ近郊のコルヴィアーレ公営住宅に到着します。
圏外であるためシグナルが受信せず2人は辺りを伺うと鍵が付けられている鉄柵を開けて人が入っていくのを目にします。鍵かかかっていても女性なら隙間から通れるのでアニカが侵入するとゴースト達がいるのを目にします。
しかしアニカは家族を失っているのでゴーストに撃たれながらも逃げようとするベフルーズを見付け発砲しました。
銃声を耳にしたミッチは車に戻り猛スピードで鉄柵を破壊します。これにより破損したパイプ管が爆発した事で感知したアイリーンは出動命令を出します。
ミッチはそのまま突入してハーリーを救うと「いいからゴーストを追え」と命じられます。
ゴーストがアニカを人質にしていたのでミッチは銃を置こうとしたが「家族に会いたいから大丈夫」とアニカはゴーストが手にしていた銃の引き金を引きました。
ミッチは逃げるゴーストを追うとボードで出港しようとしていたので飛び乗り格闘します。
なぜイタリアで造っていたのか考えていたハーリーはイタリア沖にいる第6艦隊が標的だと気付きアイリーンに無線で伝えます。第6艦隊は核を積んだボートが接近していると連絡を受け警戒態勢を取り砲撃準備に入ります。
ゴーストを倒したミッチはカウントダウンされている爆弾を見付け方向転換しヘリコプターに救助されていたハーリーはボートを追うよう言います。
ハーリーは上空から「第6艦隊の攻撃を受けるから今すぐ海中に捨てろ」と命じミッチは従います。
アイリーンは「爆弾は海中だから攻撃するな」と第6艦隊に連絡を入れミッチは上空を飛ぶヘリコプターに救助されます。
第6艦隊は激しい衝撃を受けヘリコプターも激しく爆風に煽られるが何とか持ちこたえました。ミッチは大勢の命を救う結果となりました。
テヘランの少数派のリーダーであるロスタミ将軍はCIAの極秘暗殺部隊が核爆発を起こしたと主張しイラン大統領選挙を控え支持率が上昇します。
ロスタミ将軍は核開発を再開すると公約しホテルのエレベーターに乗り込むと背後にはCIAが連絡取れずに心配していたミッチが立っていました。
感想
ロニーの存在をそこまで引っ張る必要ない。最初から知っていたとしても謎が解けるわけでもないのだから。
海中での爆破シーンはかなり迫力ありましたね。