映画「時間回廊の殺人」ネタバレあらすじと結末/25年後に仮出所した主婦が経験した怪奇現象の真相

作品情報・キャスト

夫と息子を殺した罪で服役していた主婦が25年後に仮出所する。

事件現場となった自宅に戻るとチェ神父が事件について話を聞きたいと訪ねてくるが主婦は怪奇現象に悩んでいました。

ホラーかと思われた作品だがファンタジーホラーからSFに変わっていき最後は感動する不思議な物語。

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監督=イム・デウン カン・ミヒ(キム・ユンジン)チェ神父(オク・テギョン)チョルジュン(チョ・ジェユン)ヒョジェ(パク・サンフン)
 

 

ネタバレあらすじ/時間回廊の殺人

時間回廊の殺人(韓国映画おすすめ)

 

人里離れたウィルソン洞34番地にある屋敷。

主婦カン・ミヒは目を覚ますと部屋中荒らされていて壁や襖には血痕が付着していました。

足下に落ちていたナイフを拾い恐る恐る確認しに行くと夫で警察官のチョルジュンが胸を刺されて死んでいるのを発見します。

息子ヒョジェが呆然とこちらを伺い物置に入っていったので急いで駆け寄るが扉を開けるとそこは壁しかありませんでした。

一家殺人事件の容疑者としてカン・ミヒは逮捕されてしまいます。

息子ヒョジェの方は発見されず殺害後に遺棄したと考えられ30年の実刑判決が下されてしまいます。

 

仮出所

仮出所が認められたミヒは警察官が運転する車で事件現場となった自宅に戻ります。

二人の警官が屋敷周辺を見張り、その中で暮らす事になったミヒは咳をすれば血がハンカチに付着するほど喉頭癌がすすんでいました。

家に足を踏み入れた瞬間、何かがいると察知し錆び付いたナイフを握りしめ奥へと進んでいきます。

ガタガタと物音が鳴りドアが激しく揺れたのを目にしたミヒは「誰なの!!出てきなさい」と叫びました。

割れた鏡を見て、25年前誰かに頭を打ち付けられた事を思い出していると人影が横を通り抜けていきました。

ナイフを握りしめながら探っていると宗教福祉管理局のチェ神父が「事件を調べたが不可解な事が多くて・・・何があったか聞かせて欲しい」と訪ねてきました。

 

怪奇現象

小学生の二人の息子と幸せに暮らしていたが浮気性の夫チョルジュンは弟ジウォンの方ばかり可愛がって血の繋がりがない兄ヒョジェにはかなり厳しく接していました。

しっかり面倒見るよう圧力を掛けられていたヒョジェは塾をサボってゲームセンターで遊んでいたのがバレても弟を庇いました。

ある日、チョルジュンと喧嘩したのでミヒは鍵を閉めて部屋に閉じこもっていると誰かにドアをガチャガチャ激しく揺らされます。

車で出ていったのを窓から確認していたので念のためチェーンを着けてドアを開けると隙間から手が出てきて掴まれます。

明らかに相手は大人であり手を振り払ったミヒはドアを閉めました。

しかしジウォンの叫び声が聞こえたのでハサミを持って飛び出ていくと「お兄ちゃんが驚かしてきただけ」と言いました。しかしヒョジェは何もしていないと言いました。

ミヒは警察に通報するが鑑識の結果ミヒの指紋しか検出されず「人間じゃない感じ」と説明していたのでチョルジュンから喧嘩をした日であったため嫌がらせだと思われてしまいます。

ミヒは様子がおかしいヒョジェに声を掛けると「子供が死ぬから出て行け」と書かれたメモを見せてきました。

誰に渡されたか聞いても口を閉ざすのでミヒは神父様に相談しようと教会を訪れるが何て説明していいか分からず話せませんでした。

帰宅途中、子供達がよく遊びに行く駄菓子屋の老婆に声を掛けられ「あの家はよくない、いくつもの魂が彷徨っている」と忠告されました。

地相鑑定士を紹介して貰い家に案内すると「千年に一度出会えるかどうかの場所だ」と言い方位計を置くとクルクルと回りっぱなしでした。それを持って歩き出した鑑定士は倉庫として使っている地下室に降りていくと小さな扉に引き込まれそうになりました。

何やら声を聞いた鑑定士は「風水や水脈とは関係ないから巫女に来てもらった方がいい」と告げ逃げるように去っていきました。

 

幽霊屋敷

チェ神父は「息子は何者かに連れて行かれたんだ。犯人はあいつらだ」と地下に案内され何もなかったがミヒが嘘をついているようには見えず調査し出します。

1984年にミヒが引っ越してきた事が分かりその前の住民の情報を探ろうとすると幽霊屋敷として有名な家で60年代には一家が失踪して事を知ります。

60年代の事件は外部から侵入した形跡はなく母親と幼い娘が失踪していました。

40年代に日本最高の陰陽師が将軍のために朝鮮に来て家を建てるよう伝えたがその後将軍の家族は殺されていました。記事を書いたパク・ウルセンを訪ね2件の失踪事件があった事を伝えると、40年代は日本の植民地隊は収穫がひどく怒った農民達が暴走し将軍家族が被害に遭ったと言われているが実際には消えてしまったのだと言いました。

1942年には将軍夫妻、1967年には母親と2人の娘、1992年にはヒョジェが失踪しており25年ごとに繰り返している事が分かります。そして今日がまさにヒョジェが失踪してから25年後でした。

事件の資料を目にしたミヒは被害者の写真を見て会ったことがあり今もいると言いました。

チェ神父は危険だから病院に行こうと誘うがミヒは息子に会えるかもしれないからと残ります。警察がやってきて勝手に会ってはいけないと言われチェ神父は帰らされます。

 

~25年前~

ミヒは巫女に会いに行くと「どうしてその家に住むことになった?」と聞かれ家を見たいというので連れて帰ります。

巫女は塩をまいて儀式を行うと「あの人たちはまだいる。早く出て行けと言ったろ」と怒りを露わにし、ヒョジェが持っていたメモをビリビリに破きました。

そして目を閉じろと言われたミヒだがヒョジェの助けを求める叫び声を聞いて目を開けてしまいます。

すると、目の前に大勢の人(失踪した人たち)がいたのでパニックに陥り儀式を中断し帰るようお願いしました。

遅くヒョジェが帰ってきたがジウォンの姿が見えないので何処にいるのか聞くと「先に帰ったはずだけど・・・」と言いました。

ミヒはヒョジェを連れて遊んでいた場所に向かうと警察によって発見されたジウォンの水死体を目に膝から崩れ落ち泣き叫びます。

チョルジュンは「兄がしっかり見ていないからだ、お前が死ねば良かったんだ」とヒョジェをぶん殴りました。

葬儀を終えたヒョジェは自分が連れて帰らないからだと落ち込んでいると「いい子は天国に行きマリア様に抱かれている大丈夫だ」と後に神父になるチェに慰められます。

 

~現在~

25年ごとに繰り返しているとチェ神父から知らされたミヒは事件の資料を読んでいると時計の針が動いていない事に気付きます。

そして物音がする二階に上がりドアの隙間から手を突っ込んで捕まえようとすると何かに触れました。そしてドアの隙間から覗くとそれは25年前の自分でした。

そしてヒョジェの部屋に行くとデスクで寝ている息子を発見し涙を流して喜びます。

そっと頭を撫でるとヒョジェは驚いて立ち上がります。

「ずっと、探していたの、あなたは私の息子よ」と頬を触り訴えるとヒョジェも「ママ?」と気付き抱き合います。

そしてママにだけ見せるよう伝え「子供が死ぬから出て行け」と書いたメモを渡しました。

 

結末

ヒョジェは悲しみに暮れる中、ジウォンの部屋に行くと弟がいたので驚きます。

「守る事が出来なかった、ごめん」と謝罪して抱きしめると「僕がお兄ちゃんを守るから大丈夫」と言われます。

ママに会いに行こうと告げ部屋から出ると二階からチョルジュンが降りてきたのでジウォンを会わせようと振り向くが部屋には誰もいませんでした。

そして息子を失い悲しみに暮れていたチョルジュンは酒に酔い「兄がしっかり見ていなかったからだ!、お前が俺の息子を殺したんだ」とナイフを持って迫ってきました。

ヒョジェの叫びを聞いたミヒは駆け付けるとナイフを手にするチョルジュンに突き飛ばされ鏡に頭を打って気を失います。

ヒョジェにメモを渡したミヒはソファーで座っていると「出て行け、ここは私の家だ」といろんな人が姿を現します。

逃げまとうミヒだったが老人に「あなたの息子ヒョジェです」と呼び止められます。

そんなはずは・・・・しかしよく見ると確かにヒョジェでした。

ヒョジェは「こんな日をずっと待ちわびて信じてお祈りしていた」と言いミヒから授かったロザリオのネックレスを見せます。

祈りながらママに会いたいと75年待っていたのです。

それは「人生を台無しにしてほしくないから助けなくていい」と伝えるためでした。

この家にいる人たちは互いの存在を知らないまま時間に閉じ込められており、25年ごとに11月11日になると時間の扉が開き互いの時間が混ざり合うのです。

あの日、ミヒが気を失っている間にヒョジェは地下室まで逃げ「ママ助けて」と叫んでいました。

現在のミヒは「人生をやり直したい」と強く思っていたが1992年の助けを求めるヒョジェの声を聞いて「これが私の人生よ、愛しているわ」と目の前にいる老人ヒョジェに伝えます。

そして小学生のヒョジェを救うためナイフを持って地下室まで行きチョルジュンに体当たりしました。

ミヒはチョルジュンが落としたナイフを拾って胸に突き刺し「ママ」と駆け寄ってきたヒョジェを抱きしめます。

1992年のミヒが地下に降りてきたので「もう行かないと」と告げて去るが行方不明になると思い、または離れたくなかったのかも・・・現代に連れ去ってしまったのです。

先がないミヒは預けられる人は神父しかいないと思い真実を打ち明けました。

チェ神父は幼かった頃のヒョジェにいつも交わしていた挨拶をすると「チェ・ジュノ?」と気付いてもらい抱きしめました。