映画「ジョーカー」ネタバレ感想/悪が善に勝つのか、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞

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作品情報キャストの紹介

DCコミックスの出版するアメリカンコミック「バットマン」シリーズの悪役を主人公とし世界的大ヒットを記録したサスペンス。第92回アカデミー賞で主演男優賞と作曲賞を受賞し主演ホアキン・フェニックスは20キロ以上減量して撮影に挑んだ。世界合計興収は10億ドルを超え日本だけでも50億を超えている。

犯罪が多発する大都会ゴッサムシティ。

突然笑い出す心の病に悩んでいるアーサーはピエロの仕事をしながら老いた母親ペニーと暮らしています。貧しい生活が続く中TV界の人気司会者フランクリンを憧れの対象にして日々耐え忍んでいたが失業してしまう。

ある日、地下鉄で女性客に嫌がらせをしていた男性3人組を偶然持っていた拳銃で皆殺しにしてしまってから自身の心にあった怒りを解放させていくようになる。

アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)ペニー・フレック(フランセス・コンロイ)トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)アルフレッド・ペニーワース(ダグラス・ホッジ)など

 

ネタバレあらすじ/ジョーカー

犯罪が多発する大都会ゴッサムシティで老いた母親ペニーと暮らすアーサーはピエロの仕事をしています。

悪ガキに看板を盗まれ追いかけると路地裏に誘導され暴行を受けるが脳神経損傷で突然笑い出す病を抱えており笑ってしまいます。

閉鎖病棟で入院していた過去がありカウンセラーは日記を読むと「人生以上に高価な死を望む」と書かれていました。

TV界の人気司会者フランクリンを憧れの対象にしてコメディアンを夢見て日々耐え忍んでいると悪ガキに襲われた事を知った同僚ランドルから「自分の身は自分で守れ」と銃を渡されます。

またボスに呼ばれていくと悪ガキに盗まれた看板を店に返さないと給料から引くと言われます。「笑顔は人を救う」と信じているので笑顔で応えるが路地裏でゴミに八つ当たりします。

 

怒りを解放

アーサーは小児病棟の慰問で持っていた銃を落としてしまいクビになってしまいます。ただの小道具だと言い訳するがランドルが裏切って売ったと報告していたため嘘付けだと責められます。

これから先どうするのか・・・ピエロの格好のまま電車に乗っていると勝ち組の酔った男がナンパしていました。

アーサーは笑い出してしまうと気に障った3人に絡まれて暴行を受けます。身を守るため咄嗟に持っていた銃で2人を射殺するとなんとも言えない高揚感を覚え逃げていった一人も執拗に追いかけて射殺しました。

そして同じマンションに住むシングルマザーのソフィを訪ねキスしました。

後日、クビになったのでアーサーは荷物を取りに行きタイムカード機を何度も殴って笑いながら去ります。

射殺された男三人はウェイン産業に務めており社長のトーマスがテレビ出演していました。認知症のペニーはかつてトーマス家でメイドとして働いていたので「太ったわね」と口にします。

富裕層への反発が高まっていて貧困層には殺人者を支持する声もありました。トーマスが「仮面なしでは人を殺せない卑怯者、恵まれた人達を妬んでいて改心もしないのならただのピエロだ」と発言したことでピエロの仮面を被った抗議デモが頻発しました。

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父親の存在

アーサーはコメディアンとしてステージに立ち笑いの病がでてしまうが何とか演じきりソフィとの仲も深めていきます。

ある日、母親の手紙を発見すると自分は母親とトーマスの隠し子なのだと知ります。母親は援助してもらうため何度も手紙を送っていたようです。

トーマスの屋敷を訪ねると彼の息子ブルースがいたので柵越しに手品を披露します。すると執事のアルフレッドがやってきたので「ここで働いていたペニーの息子だ、二人の秘密を知っている」と訴えると「秘密などない、イカれた女だ」と言われます。

「トーマスは俺を捨てたんだ」と柵越しに掴みかかるがアーサーは手を離し走って去ります。

家の前まで来るとパトカーと救急車が停まっていたが運ばれる母親を見て驚き救急車に乗ります。事件を追っていた刑事たちはアーサーを疑い母親に話を聞こうとしたところペニーは脳卒中で倒れてしまったのです。

ソフィーに励まされ母親に付き添うアーサーはテレビを付けるとフランクリンがでていました。するとステージに立つ自分の姿が映し出され評価されたのだと喜ぶがフランクリンは面白くないと批判的なコメントで笑いをとっていました。

 

妄想

アーサーは市長選に立候補したトーマスに警備員に成りすまして会いに行くとペニーは妄想癖があり「お前は孤児で養子だ、ペニーの恋人に虐待され静観していた罪で逮捕された事もある」と言われます。

なぜ邪険にするんだと怒るが笑いの発作が起きてしまい「パパ、僕だよ」と訴えると殴られブルースに近付いたら殺すぞと言われます。

アーカム州立病院を訪れたアーサーは母親の過去のカルテを調べてもらうと「自己愛性人格障害・妄想性精神病・自分の子供の健康を危険にさらした罪で有罪」と知らされるが事務員は途中で躊躇い診断書は渡せないと言いました。

気になったアーサーは強奪して確認すると自分は養子であり発作を起こすようになったのは恋人からの虐待によるもので「いつもハッピーな笑顔で笑っているから」と母親が止めなかったことが原因だと分かります。

絶望したアーサーは涙を流しながら笑います。

重い足取りでアパートへ帰りソフィーに慰めてもらおうと彼女の部屋へ上がり込むが帰宅したソフィーは驚き「部屋間違えてるわ、母親を呼ぼうか」脅えます。

ステージを見に来てくれたのも病室で励まされたのもキスしたのもすべてはアーサーの妄想だったのです。自分の部屋に戻ったアーサーは大声で笑って一夜を過ごし母親の病室に向かいます。

「幸せなど一度もなかった。人生は悲劇だと思っていたが僕の人生は喜劇だ」

アーサーは枕を母親の顔に押し当て窒息死させました。

 

ジョーカー

フランクリンの番組担当者から公表だったのでゲストとして迎えたいと電話があります。

また馬鹿にするつもりなのだろうと思うが拳銃自殺する計画を思い付き髪の毛を緑色に染めピエロのメイクをして練習を始めます。

母親が亡くなったらしいなと酒を持ってランドルと同僚ゲイリーが訪ねてきます。

ランドルは裏切ったことなど気にもせず自分が銃を渡したことで警察への証言の口裏合わせを求めて来たのです。アーサーは笑いながらナイフで突き刺しランドルも何度も壁に押し当て殺害しました。

ゲイリーは「なんで」と脅えていたがアーサーは「君は襲わないよ、君だけは僕に優しかった」とドアを開け帰らせました。

アーサーは番組スタジオに向かう途中、階段の踊り場で踊っていると刑事に追いかけられ逃走しピエロの格好をしたデモ隊に紛れ込みます。

刑事は電車内で関係ない者を撃ってしまいピエロたちから暴行を受けます。

番組スタジオに到着したアーサーはデモ隊とは関係ない事を伝え「紹介は本名でなくジョーカーで頼む」と告げました。

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結末

本番、アーサーは練習していたセリフがすべて吹っ飛んでしまいます。冷やかされたアーサーは地下鉄殺人の犯人は自分であると告白し笑います。

「この社会で力のある者が善悪を主観で決めている、僕が殺されても誰も気付かないが3人はトーマスが悲しんでくれた」

積もり積もった怒りをぶちまけるとフランクリンは「自分を憐れんで殺人の言い訳を並べているだけ、みんなが最低なわけじゃない」と否定します。

アーサーは「あんたは最低だ、僕の映像を流して笑いものにするために番組に呼んだ。心を病んだ孤独な男を欺くとどうなるか教えてやる」と言い放ち射殺しました。

観客はパニックを起こして逃げだしアーサーは笑いながらフランクリンにもう一発撃ちました。

アーサーは逮捕されるが感化された貧困層が憎悪を爆発させ暴動を起こします。ゴッサムは燃え富裕層の人々は暴行を受けます。トーマスは路地へと逃げ込むが暴徒によって妻と一緒に射殺されてしまいます。

パトカーで護送されていたアーサーは街の様子を見て笑っているとピエロが運転する車が衝突してきて助け出されます。

パトカーのボンネットに立ち上がると救世主だと讃えられ、歓喜の声を上げる人々を見下ろしながら自らの血でメイクして踊ります。

数日後、精神分析を受けるアーサーは笑いながらジョークを思い付いたと言います。話すよう言われるが「理解できないさ」と断りフランク・シナトラの「That’s Life」を歌います。そして血の付いた足跡を付けながら病院から脱走を図ろうとしました。

 

感想・ジョーカーは妄想

評価された作品ではあるが苦情が殺到した作品でもありますね。

「このままでは悪が善に勝つ時代が来てしまう」と警告なのだろうか。病を抱え社会からはじき出され誰も優しくしてくれない、そして勝手に弱者だと決め付けられてしまう。

アーサーには同情すべきところはある。ただの弱者の言い訳という声も上がるだろうが社会からはじき出されたら何を頑張っていいかも分からない。

笑顔で自分を守っていたのだろうか、本当の悪は笑顔の裏にある。

しかし、この物語はほとんどアーサーの妄想なのではないか。最後に「ジョークを思い付いた」というのは我々が映画で見ていたことでしょう。

緑色に髪の毛を染めてからがすべて妄想だとも思うし、単純に3人を射殺してすぐに逮捕されていた見方も出来る。何より1つの銃であんなに撃てないでしょう。部屋でも誤射しているので頑張っても地下鉄事件だけだと思う。

妄想に妄想を重ね、「悪」なら自分はみんなから讃えられトップに立てると描けただけなのではないかな。本当はコメディアンとして讃えられたかったがどう考えても無理だったのだろう。

 

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