作品情報とキャストの紹介
推理小説家の正和と結婚し彼が暮らす鎌倉にやってきた亜紀子。
いきなりカッパを目にし、人と魔物と幽霊が共存していると知り驚くが死神の手違いで寿命を残しあの世へ連れて行かれてしまいます。
行って戻ってきた人はいないが正和は妻を取り戻そうと黄泉の国へ向かうのだが……。
ネタバレあらすじ/DESTINY 鎌倉ものがたり
推理小説作家の一色正和と結婚した亜紀子は彼の実家である鎌倉で暮らし始めます。
原稿を取りに来た本田を見送る亜紀子だが見知らぬ生物を見て驚くと「河童だよ、鎌倉なんだから」と平然と言いました。
鎌倉は何千年も前からあらゆる妖気が集まると言われ亜紀子は冗談だと笑って流すが先先代から使えるお手伝いさんが急に現れ驚きます。
また亜紀子は祭りを見かけ何か隠したがる正和を強引に引っ張って行くが魔物たちの市場だと分かり既に死んだ人がウロウロしていました。
人と魔物と幽霊が平然と共存する町だと理解した亜紀子は「幽霊申請が死神に通れば先に死んでも先生のお世話を続けられる」と前向きに受け止めます。
貧乏神
亜紀子は甲滝五四郎の原稿を見つけます。誰なのか聞くと最初は教えてくれなかったが死んだあとでも仲良さそうに「黄泉の国」行きの列車に乗り込む夫婦を見て「母親の浮気相手であり自分は作家の五四郎の子供かもしれないと」と正和は言いました。
地元警察に協力して捜査を終えて帰宅した正和は最近嫌な事が続いているのは家に貧乏神がいるからだと気付き追い出そうとするが亜紀子は「外は寒いよ」と招いてしまいます。
亜紀子は正和と一緒なら貧乏でも構わないと思っているため普通に接しているのです。
貧乏神は先生と慕われている正和の家に行けば金があると思い取り憑いたか何にもないので出て行くと言いました。
優しく接してくれたお礼にとお茶碗を頂いた亜紀子は「交換しましょう」と家にあったお茶碗を渡します。
死神
正和はお見舞いに行くと本田は死神と一緒にいました。幽霊申請すれば死神局から生命エネルギーをもらえるから大丈夫と教えるが死神は依頼が多すぎて財務的に破綻したからダメと言いました。
生命エネルギーを頂戴すれば大丈夫と言われた本田は家族でなくても大丈夫だと知り正和にお願いしました。
死神は記憶はそのままで違う形としてなら大丈夫と言い本田は依頼するとカエルとなって戻ってきました。
カエル姿の本田から家族の様子を見てきてくれないかと頼まれた正和は家賃が滞納している事を大家さんから責められていたのでお金を送りました。
仲良くする男がいる事を伝えると本田は懲らしめに行くが想いは強く本気だと分かり立ち去ります。
妻が黄泉の国へ
原稿を今すぐ書いて欲しいと連絡を受けた亜紀子は居酒屋にいる正和に知らせるため走って向かうが途中魔物に足を掴まれ階段で転びます、
正和は「やってやるよ」と走って帰るが亜紀子は自分の顔を触り何かおかしいと感じます。
ある日、悪いものが取り憑いてると言われた正和は女将からもらった札を玄関に貼り付けるが帰ってきた亜紀子が家に入ることができませんでした。
亜紀子は魔物に転ばされた時に霊体となってしまったのです。
死神が現れ亜紀子を「黄泉の国」へ連れて行こうとするが正和は遺体を見つければいいだろうと止めに入ります。
しかし今現在、正和の生命エネルギーを使い自分が生きている事を死神から聞かされた亜紀子は大好きな人の寿命を減らさないために「黄泉の国」に行く事を決めました。
黙っていなくなろうとする亜紀子を追いかけて正和は抱きしめます。
身体を発見すれば何とかなるかもと思った正和は本田が前にネズミランドで亜紀子を見たと言っていた事を思い出し地元警察に協力を頼むとついに見つけます。
事故で亡くなった女性が娘に会いたいために亜紀子の身体を勝手に借りていた事を知りそのせいで妻は黄泉の国に連れて行かれたんだと正和は怒ります。
結末
帰宅した正和は黄泉の国への行き方が五四郎の小説に書かれていたので誰も戻ってきた事はないが命を懸けようと決意します。
しかし帰り方は向こうで五四郎に直接聞くしか方法はありませんでした。正和の決意を感じたお手伝いさんは五四郎がいる住所を教えました。
列車で黄泉の国に到着した正和は死神から「人の感じ方によって見え方が違う」と教えられます。正和には天空の城がいくつもあるように見えていました。
さっそく住所に向かうと母親と再会し喜ぶが五四郎が家から出てきたため「やはりそうだったのか、母さんに裏切られた」と嘆きます。
しかし、よく見ると五四郎は実の父親だと分かり驚きます。
小説を書くにあたって誰にも邪魔されないように父親は変装していたのです。
また妻を取り戻すために五四郎は黄泉の国にやってきたが帰り方がわからずそのまま暮らしているのです。
しかし人の感じ方で形を変えられるので作家なら想像力で戦えとアドバイスをもらいます。
正和は天頭鬼の屋敷に向かうと亜紀子は驚いて抱き付いてきます。
亜紀子と正和は前世でも結ばれており、亜紀子を愛する天頭鬼は彼女と結婚するため2人が合わないように小細工していたのにこれでは同じじゃないかと嘆きます。
正和は想像力を発揮し亜紀子を連れて窓を突き破って飛び降りると現世に戻るための線路に形が変わります。
そして列車に乗り込み逃げるが執拗に迫ってくる前頭鬼に弾き飛ばされます。
亜紀子は「私がそちらに行きますから先生だけは助けて」とお願いすると前頭鬼は承諾するが「もう絶対に別れないと決めたんだ」と正和が妻の腕を掴みます。
前頭鬼は激怒するが貧乏神からもらった茶碗が飛んできて前頭鬼を弾き飛ばしました。
「なぜ神様の武器が…」と恐れる前頭鬼。
茶碗は乗物に形が変わり正和と亜紀子を現世に送り届けると茶碗の姿に戻り亜紀子の手の平の上で割れました。
2人は幸せな生活に戻り亜紀子は先生のお世話ができると喜びました。