ネタバレ含むあらすじを結末まで紹介していますのでご注意くださいませ。
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「喜望峰の風に乗せて」ネタバレあらすじと結末/世界一周ヨットレースに参戦した実話

実話映画

 

作品情報・キャスト

イギリスの実業家ドナルド・クローハーストが単独無寄港世界一周ヨットレースに参戦した実話をジェームズ・マーシュ監督が映画化。

1968年、事業を売り込むチャンスだと考えたクローハーストは単独無寄港世界一周ヨットレースに参戦する事を決め子供達に夢を語ります。

しかし家族と楽しむ程度で沖に出るのがやっとのアマチュアセーラーだったために困難にぶちあたりすぐに窮地に追い込まれてしまう。多くの支援を受けヨットを造り、妻がインタビューを受けるほど注目されていた事で今更期待を裏切るわけにもいかず・・・

ドナルド・クローハーストを演じるのは「英国王のスピーチ」でアカデミー主演男優賞に輝いたコリン・ファース

その他、クレア(レイチェル・ワイズ)ロドニー・ホールワース(デヴィッド・シューリス)スタンリー・ベスト(ケン・ストット)サー・フランシス・チチェスター(サイモン・マクバーニー)

 

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ネタバレ あらすじ

喜望峰の風に乗って

第25回アールズ・コート・ボートショーで初めて単独で世界周航を果たしたサー・フランシス・チチェスターが紹介されました。

「世界周航を果たすより男を試す方法は無寄港で世界を一周する事だ」

サンデー・タイムズ紙が単独無寄港世界一周ヨットレースを開催する事を発表し航海用機器会社エレクトロンを経営するドナルド・クローハーストは興味を持ちます。

最初にゴールすれば賞金、最短日数でゴールすればトロフィーが贈られる。

ドナルドは冒険好きであり「誰かが歩んだ道を行ってもその人の陰になるだけだ、新しい冒険を求める者を海が誘惑する」と聞いて3人の子供達に夢は追うものだと熱く語ります。

ドナルドが「単独無寄港世界一周ヨットレース」に応募したと知った家族は冗談かと思い「夫を正気に戻して」と妻クレアは笑います。

 

軍で国のために戦い町議会議員を経て電気機器を発明したドナルドだが事業がうまくいっていないので参戦すれば宣伝になると思います。

クレアは本気なんだと分かり夢から覚めてくれる事を祈るがドナルドはヨットがないため自らデッサンしたトリマラン型(パイヴァー考案の三胴船・主船体の両脇に2つの副船体を持つ)を造るためイングランドの実業家ベストの投資を得ます。数々の新機器を搭載しマストには姿勢復元装置します。

また売り込むためにジャーナリストのロドニーを訪ね「誰も成し遂げた人がいないから平等だ」と伝えるとタヒチから南氷洋を通りホーン岬へ到達したフランス人セーラー・モワテシエも参戦すると聞かされます。

単胴船のヨットを比較し高速航海が可能であるためチチェスターの航行距離は1日242キロだが自分だったら370キロは行くと告げると「チャーチルが空爆時に求めた勇気」と重なったロドニーは不屈の魂を感じ武勇伝をつくろうと言いました。

こうしてロドニーはドナルド・クローハーストのPR活動の責任者となります。

 

不完全

ドナルドは大西洋を南下して喜望峰から南氷洋に出るには今のヨットでは無理なのでオーストラリアの南を抜け岬から北上して大西洋に戻り偏西風で帰ってくるんだと地図を使って子供達に説明します。

売り込みも成功し缶詰を提供してくれる会社やカメラと録音機を用意してくれるBBCなど多方面から支援がきます。ドナルドはドキュメンタリーのために必ず航海日誌をとるよう言われ妻クレアは今の心境はどうかとインタビューを求められます。

既に3人が出航していたが「何日でゴールするか」が大事なのでドナルドは慌てなかったが次々とアイデアが生まれ投資額とコストも足らなくなり予定よりも延びてしまいます。

エレクトロン社の資産と権利を賭けて投資を得たが、更にお願いするために自宅も保険にかけました。作業員は航行するのも無理、間に合わないと言うがインタビューに応えるドナルドは必要な物は完璧に装備したと言いました。

不完全だからレースはやめろと言われるが、会社も自宅もすべて失ってしまうので参戦するしかなく出発を祝してビールの差し入れが届きます。

 

単独無寄港世界一周ヨットレース

1968年10月31日、家族やスポンサー、夢を応援してくれる地元の人達、市長などに見送られドナルドはデヴォン州テインマスを出港します。

ドナルドは生活品を段ボールから出して準備するだけでも船酔いに襲われ吐きます。また今まで妻と3人の子供達と幸せに暮らしていたので孤独感が襲い早くも後悔が押し寄せてきます。

13日目、大西洋マデイラ諸島の北。

船酔いにも慣れBBCのために録音を始めます。ホーン岬に向かって航行するが寝ようとすれば天井の結露が垂れ、すべての穴に海水が入るので抜く作業に時間を取ります。

孤独との戦い、絶え間ない風の音がイライラさせます。

貿易風でしばらくは楽に進むことが出来るがエンジンルームが浸水しエンジンが止まってしまいます。マグネトを外してコイル交換しカバーを外して発電機を乾かします。

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目が覚めるといつの間にか北へ向かっており航路を急いでかえます。海水がなだれ込んでくるため常に水をかき出さなければならず睡眠不足が続き右舷のフロートが裂ける恐れが出てきました。

ドナルドは沖に出るのもやっとのアマチュアセーラーであるため「このままでは命はない、オーバーだ」と連絡するが「家族やマスコミに伝えていいか」と聞かれ黙ります。

期待を裏切ってしまうし今更棄権するなんて言ったら地元の人達はどう思うだろうか・・・しばらく考えドナルドは「レースは続ける」と言いました。

 

天候が荒れ激しく揺れるとドナルドは捕まっているしか術がありませんでした。なんとか耐え抜き天候が穏やかになるとエアバッグが壊れているのに気付きよじ登るが修理不可能と判断します。

転覆したらもう終わりであり南氷洋へ向かえば生存する確率は半々だと思います。家族から貰ったプレゼントを眺めなんとか家族の顔を思い出し電話するが繋がらないので基地局に連絡を入れると留守だと分かります。

 

毎日が決断

棄権すれば家族と会社を失うので絶対に帰れない。

ドナルドは失望させないためにイギリス無線基地局にウソの居場所を伝えるようになり航海日誌も捏造し始めます。

連絡を受けたクレアは現在地を子供達に話しマスコミは「困難を乗り越え持ち直し進んでいる。イルカも息が切れて追いつけないスピードだ」と伝えました。

南太平洋でも航行距離は1日平均314キロでありエレクトロン社の船は電光石火の速さだと話題になります。サー・フランシス・チチェスターの記録を打ち破るスピードでありサンデー・タイムズ社も取り上げます。

 

54日目 クリスマスイブ。

ドナルドは「安定して折れない精神力が必要だ」と録音します。

家族を想い一人寂しくハーモニカを演奏したあと基地局を通し家族と繋げてもらいます。子供達は大いに喜び、クレアの声を久しぶりに聞いてドナルドは癒やされるが新聞で特集記事が出て喜んでいたので心を締め付けられます。

基地局が聞いているので「喜望峰の近くだ」とウソを伝えると「一人脱落し、残りの4人よりも速い」と知らされます。

84日目ブラジルの北370キロ

NZに接近していているノックスが1位でモワテシエが続き、喜望峰を回ったテトリーがトップグループを追い、勇気ある素人セーラーのドナルドが自ら設計した船で驚異的なスピードを記録していると広報から情報が発信されます。

無線を聞いたドナルドは「喜望峰を回って南氷洋なのか、勝手に予想しないでくれ」と嘆き家族と連絡が取れなくなるが無線機を切り南大西洋周辺で時間をつぶします。

大事な時になんで無線が切れるんだと苛立つ広報は「インド洋で受難し巨大な波が船尾を襲い無線アンテナを破壊した」と話を作り、話題を繋げるためにもクレアに取材し穴埋めします。

 

125日目アルゼンチン沖

船が破損したため修理のためにアルゼンチンに寄港すると沿岸警備隊に声をかけられます。「無寄港世界一周ヨットレース」に参戦していただけだからパスポートは必要ないと訴えます。

「密輸じゃないと分かったから船に戻れ」

ドナルドは船に戻され再び航行することになります。その頃、モワテシエが棄権したと伝えられ子供たちは「ライバルは二人だけだ」と喜びます。

モワテシエは南アフリカ大陸の先端部ホーン岬を回って大西洋に入ったがレースを途中で放棄しタヒチに向かって航海を続けると決断したのです。

最後に帰港すれば航海日誌の精査は行なわれないだろうと推測しビリで帰ろうと思います。

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結末/喜望峰の風に乗せて

ノックスが無寄港で312日間かけて帰港しました。チチェスターの記録には86日及ばなかったが無寄港世界一周ヨットレースでは最初の達成者となります。

しかしドナルドは出航が遅かった事から素人セーラーがもしかしたら優勝するかも知れないと思われていました。そんな事も知らずドナルドは酒を飲みながらノックスを祝っていました。

ドナルドは無線通信を再開しホーン岬を回っていると基地局に連絡を入れると半年も連絡がなかったので広報は「生きていたのか」と驚き、知らされたクレアは安堵し「アルゼンチン沖を北上中でうまくいけば6月末に帰れる」と子供たちに伝えます。

素人セーラーがこのままいけば最速でゴールすると記事になります。

 

214日目「馬の経緯」バミューダ南東592キロ

スペインから新大陸へ馬を運ぶ船が無風の緯度で立ち往生し飲み水が尽きた場所。

優勝したらマスコミから質問攻めにあってしまうのでテトリーに勝たせて最後にゴールするにはどうすればいいのかドナルドは迷います。

しかしドナルドの捏造を信じたテトリーはドナルドの潜伏していた場所から150海里も先を航行していたが追いつかれないために無理をしたのかゴールまで800マイルのところで船体が崩壊して沈没してしまいます。

これにより予想寄港日がノックスを上回る事が確実となり、サンデータイムズの一面に載ったため地元民はもりあがり出迎えるための横断幕が設置されます。

最も速いスピードで素人セーラーが世界一周を成し遂げると間違いなく航海日誌は調査され質問責めにもあいます。また自分の捏造がテトリーの業績も傷付けてしまったと追い込まれたドナルドの精神は限界を迎え海に浮かぶ馬の幻覚を目にします。

そしてウソには限界があり隠蔽する罪を犯した、もう帰れないとドナルドは思うのです。クレアに読まないことを願いながら最後の航海日誌を書きました。

 

1969年7月、ドミニカ共和国

発見されたドナルドの船テインマス・エレクトロンが運ばれ航海日誌を確認すると喜望峰も日付変更線も越えていない事が明らかになり、すべて捏造でテトリーが沈没したあと航行をやめている事が分かります。

マスコミに押しかけられたクレアは「転落したのか身を投げたのか分からないが背中を押されたのは間違いない。みなさんがよってたかって追い詰めたんだ」と怒りをぶつけます。

たとえ帰らぬ人であっても愛しているなら待ち続けようとクレアは子供たちに伝えました。

 

ドナルド・クローハーストの遺体は見つかりませんでした。8ヶ月と2日間、1人で船に乗り2万4000キロ航行しました。

ソックスは優勝賞金をドナルドの遺族に寄付しました。

感想/喜望峰の風に乗せて

アマチュアセーラーが1人で8ヶ月も航行しただけでもすごい事です。見ていてとても苦しくなってきます。オーバーしたら本当に会社も家も没収されてしまう状況だったのだろうか。

スポンサーのベスト氏はこれまでにも巨額の投資をしているほど親密だったわけなので棄権したとしても没収はしなかったと思いたい。

航海日誌で徐々に精神が崩壊し追い詰められて身を投げたと明るみになったようだが公開はされてませんよね。だとするとすべて信用する事は出来ないかな、その時の広報の仕方で事実は簡単に変えられるわけだし。このへんは受け止める側の問題だが1人で8ヶ月も航行していたのは事実。

不思議に思うのはドナルドは南大西洋を迷走しているだけだったわけだが位置情報を故意に曖昧なものにして無線で報告していて誰も上空から確認しようとは思わなかったのだろうか。

驚くことにテインマス・エレクトロンは今でもケイマンブラック島南西部の海岸に打ち捨てられたままになっている。

 

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