映画「長いお別れ」ネタバレあらすじと感想/記憶が消えても愛は消えない

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作品情報とキャストの紹介

「小さいおうち」で第143回直木賞を受賞した中島京子の同名小説を、日本アカデミー賞主要6部門を含む国内の映画賞34部門を受賞した「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督が映画化。

第10回中央好論文芸賞、第5回日本医療小説大賞を受賞した原作は認知症の父親と暮らした日々の実体験を描いた作品。

テレビ東京開局55周年記念作品・厳格な父親の70歳の誕生日に久しぶりに実家に顔を出した次女の芙美は母親から認知症だと聞かされます。芙美は夢も恋愛もうまくいかない日々に悩んでおり、また姉の麻里は夫の仕事で海外に移住し英語も分からない慣れない日々に悩んでいました。それぞれの人生の岐路に立たされている姉妹は思いもよらない出来事の連続に驚きながらも、そこには変わらない愛や優しさが存在していた。ゆっくり記憶を失っていく父との7年間、家族の愛の物語。
東芙美(蒼井優)今村麻里(竹内結子)東曜子(松原智恵子)東昇平(山崎努)今村新(北村有起哉)磐田道彦(中村倫也)など

 

ネタバレあらすじ

長いお別れ

いつか自分の店を出したいと夢見る芙美は恋愛がうまくいかず悩んでいました。

同居していた作家志望の恋人・雄吾は実家に帰る事になり小説も「いつかやる」と書いていませんでした。最後の朝飯を作ってあげると「店を出したら俺が育てたジャガイモ必ず送るよ」と言われます。

留守電が入っているのに気付き確認すると「お父さんの70歳の誕生日に顔を出して」と母親の曜子声が流れます。

また芙美の姉・麻里は海洋生物学者の夫・新の都合で息子・嵩とカリフォルニア州・モントレーに移り1年が経過していたが英語は話せず未だに慣れない生活に苦しんでいました。

母親から「どうしても顔を出してほしい」と連絡をもらった麻里は夫から帰国する許可が得られると心から笑みを浮かべ、そんな様子を崇は黙って見つめます。

姉妹は久しぶりに帰省し料理を作ります。芙美は新作であるポテトサラダを作るが父親(昇平)は隠し味の干しぶどうを箸で摘まんで一個一個はぶいていました。

「それ隠し味なのに」とつぶやくが父親が言っている事がどうもかみ合いません。校長を務めていた厳格な父親はいつも本を読んでいたので「最近読んでるの」と聞くとオススメがあるから貸すよと席を立ちます。

「食事中だからいいよ後で」と訴えると「1度貸すと言ったんだ」と怒鳴られます。

芙美と麻里は悟り「いつから」と聞くと「半年前に発症してね」と母親は言いました。父親は認知症でこれから徐々に忘れていくと知った芙美は父親が戻ってこないので部屋に行くと辞書を渡されました。

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同期の葬式

2年後、芙美は移動販売「青空食堂」を始めていました。母親から電話があり忙しい事を伝えるが「忙しそうな声じゃないわね」と言われふて腐れます。

父親の同期だった中村先生が亡くなったらしく「そうなの」と返事するが「2万円でどう」と聞かれます。子供の頃から50円くれないと勉強しなかった芙美は「えっ、私が通夜行くの」と驚くと毎年お年玉もらっていたんだから行きなさいと言われます。

また麻里の方は慣れない生活から脱出できるので「孫に会いたいはずだから」と崇にも帰るよう伝えると女の子エリザベスと遊ぶ予定があったので嫌がられます。新は「君はさっきから帰ると言っているが家はここだよ」と言い環境がどんなに変わっても自ら変化して生きられる研究中の深海魚の話を始めます。

麻里は「それは自分に言っているのか」と伝えると新は一呼吸してから「一緒に言ってあげなさい」と崇に言いました。

曜子は「娘たちが一緒に行ってくれます」と伝えると「クラリネットの練習が忙しいだろう」と言われもう学生じゃないですよと伝えます。

「そうか、あいつも立派な教師になって。」とつぶやきながら席を立つ昇平昇平は「じゃぁ帰ります」と言うので曜子は「ここですよ」と優しく声をかけ止めます。

通夜に付き添った芙美は「明日の告別式の挨拶を頼む」と父親が頼まれていたので「ダメ・・・最近体調が悪くて」と横やりを入れます。仲間のことは忘れないと言い放つ父親は「そういれば中村はどこ行った」と言い沈黙を浴びます。

 

夢を諦めない

老人ホームの車が来る時間に崇は迎えに行くと昇平は「どなたですか」と言いました。アメリカから遊びに来た孫だと伝えると「おぉぉ~」と抱き締められます。

おじいちゃんが漢字が得意だったので「クールでかっこいい」と思った崇は「エリザベス」を漢字で書いてとお願いしそのまま昼寝してしまいます。

目覚めるとエリザベスの上に「襟挫邊洲」と書かれていたがお爺ちゃんがいませんでした。曜子と一緒に買物から帰宅した麻里は近所を探すよう告げて芙美に連絡します。

時々家に帰ると言って出て行くことがあるらしく麻里は少し気持ちが理解出来ます。

芙美は車で探しに行くと土手でお父さんと崇が座っていました。保護してくれた男性に俺を述べようとしたが中学時代の同級生・道彦でした。

道彦は5年前に結婚したが今はバツイチでした。お父さんが青空食堂とペイントされた車を真剣に見ていたので芙美は「三ヶ月前に始めた仕事道具だよ、先生にならないくてゴメンね」と告げると「食堂か、立派だ」と言われ喜びます。

芙美はお父さんにカレーを作ろうとするとお客さんの列が出来てしまい道彦が手伝ってくれます。あまりうまくいっていない仕事でただ一人のアルバイトも辞めてしまい落ち込んでいた芙美だったが諦めたらダメだとやる気を取り戻します。

 

人との繋がり

2年後、芙美は道彦と交際を始め彼の実家の洋食店を手伝っていると「この店を任せたいな、引き継いでほしいな」と彼の母親に言われます。

芙美はプレゼントを渡すと「覚えてくれてたんだ、ありがとう」と言われます。しかし「開けて見て」と口にすると「開けたらダメでしょう」と驚かれます。

今日は道彦の娘の誕生日でありしかも「交際して1年半記念」というプレゼントだったので誤解されるのも当然のことでした。

アメリカにいる麻里は日本で巨大地震が発生し津波が襲い放射能が広まっているニュースを見て帰らなければと思います。年寄り二人が心配だからと告げると「一時的に行っても状況は変わらないよ。自己責任の下で人生を生きなければ」と言われ他人ではないのだと怒ります。

また崇は両親と口を利かなくなり文句を言うときは英語でしゃべるので「家では日本語で話しなさい」と麻里は怒ります。

曜子はずっと家にいるのも限界だったのでマスクと帽子を被り昇平を連れて買物行くが「会計してないものありますよね」と呼び止められます。曜子は済ませたと伝えるが昇平のポケットには品物が入っていました。ボケたフリして盗む人いるんだと店長に怒られ、曜子は「認知症なんです。申し訳ありません」と頭を下げました。

芙美は道彦が娘と2年振りに会うと知りいても立ってもいられず尾行してしまいます。するとすごく幸せそうな家族に見え、しかも彼の母親が涙を流しながら再会を喜んでいました。

今回の恋愛もダメだと悟った芙美は彼の娘のために焼いたクッキーをお父さんに届けに行き「またダメだったよ。繋がらないって切ないね」と涙を流します。「繋がるにはギューっとだ」とお父さんに言われた芙美はギューっと言いながら寝転んで背伸びします。

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帰る場所

芙美と帰国した麻里は「そろそろお父さん施設に入れないといけないね」と話し合っていたが母親から「いなくなった」と連絡が入ります。

GPSを仕掛けた携帯を持たせていたので確認すると電車に乗っている事を知ります。曜子と姉妹は急いで支度して後を追うと芙美はうっすらとお父さんと手を繋いで遊園地の中を歩いていた事を思い出します。

その頃、遊園地を歩き回っていた昇平は3歳の妹を連れた少女から話しかけられます。女の子は年齢制限があって大人がいないとメリーゴーランドに乗れないので助けてほしいと言いました。

曜子と姉妹は3歳の女の子と一緒にメリーゴーランドに乗っている昇平を見付けます。麻里は「何やってんだか」と呆れるが曜子は3人で遊園地に来た事を思い出し「あの時急な雨が降ってきて心配したお父さんが傘を持って迎えにきてくれたのよ」と言います。

昇平が傘を3本持っている事に気付き迎えに来てくれたんだと分かります。3人は傘を開いてそれぞれ手にし「お父さん」と笑顔で呼びかけて手を振ります。

 

結末/長いお別れ

2年後・次のオリンピックが東京に決定します。前回の東京オリンピックの時にプロポーズされた曜子は「また一緒に見れたらいいですね」と伝えます。

曜子が網膜剥離で2週間入院する事になり、芙美は「私がお父さんの面倒見るから手術頑張ってね」と伝えます。食べさせるのも一苦労、着替えさせようとパンツを逃がせばお尻が汚れているので毎日世話している母親は本当にすごいなと感心します。

アメリカにいる麻里は崇が毎朝家を出ているのに学校に行っていないと知り帰宅した夫に相談するが「息子にも考えがあるだろうから」と言われます。「だったら私が崇と話します。それと網膜剥離で母親が入院したが妹が面倒見てくれるので帰りません。おやすみなさい」と事後報告のように伝えました。

麻里は夫と一緒に学校に行くと「夫婦関係は大丈夫ですか」と質問されるが夫が英語で答え何を言っているのか分かりません。ちゃんと訳してと伝えると「不登校の原因は家庭環境が問題な事が多いみたい」と言われます。今までたまっていた麻里は爆発し「もっと夫と話したいし愛されたいしキスもしたいんです」と言い、ちゃんと先生に伝えてと訴えます。恥ずかしいから嫌だと戸惑う夫にキスすると先生はワオと驚きます。

芙美は必死にお父さんの世話をしていたが高熱が出て病院に連れて行くと大腿骨が骨折しており母親と同じ病院に入院します。手術が終わった曜子はなるべくうつ伏せでいるよう言われていたので下を向きながら昇平の病室に行きます。

テレビ電話を芙美に繋いでもらった麻里はお父さんと二人で話したいとお願いします。芙美と曜子は病室から出て行くと「崇が話してくれない」と相談するが酒が入っていたこともあり寝てしまいます。

崇はそっと毛布を掛けてから画面に向かって手を振ると昇平は手をあげました。

昇平は肺炎となり集中治療室に運ばれます。芙美は帰国した麻里と母親と一緒に先生を訪ねると人工呼吸器を付けるかどうか相談されます。

治すために付けるわけではないと知り家族はどうすればいいか悩みます。姉妹は「お父さんは望まないんじゃないかな」と相談するが誰よりも昇平の事が分かる曜子は「そんなのとっくに決めてます」と言いました。

そこに崇から「生きている限り生きてほしい」とメールが入ります。芙美は予定していた通りお父さんの誕生日を祝うため準備しました。

お父さんが亡くなり、芙美は帰る予定だったが雄吾からジャガイモが届きます。「そろそろ必要な時かなと思って」と手紙が添えてあり「お母さん、今日帰るの止める。ポテトサラダ作るね」と満面な笑顔で言いました。

 

感想

認知症であっても愛は消えないですね。ただこれも日頃からの家族関係があっての事でありどの家族にも当てはまるわけではない。

実際にはこんな笑顔ばかりでなく家で世話をする方が発狂してしまう事の方が多いと思います。悪い部分が描かれていないのが逆に私は良かったと思います。家族の絆があれば乗り越えられるのだと思うから。

記憶を失っても「両親に会ってくれませんか」と言われた曜子は心から嬉しかったでしょう。今でもそう思っているんだから憶えていない涙ではなく嬉しい涙ですよね。

蒼井優さんは本当に演技が素晴らしい。あの笑顔をみると演技だとは思えないしなんか元気出るんですよね。

 

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