映画「パラレルワールド・ラブストーリー」ネタバレ結末/自分の恋人が突如親友の恋人として現れた

 

作品情報とキャスト

突如、自分の恋人が親友の恋人に?!

夢かと思っていたが確かに存在する世界と記憶。覚えていない期間がある事に気付き自分の記憶が操られているのではないかと疑う !

智彦の想いには感動しましたが、崇史と麻由子にはまったく感情移入できませんでした。ですがストーリー的には面白いです☆

監督は「聖の青春」などを手掛けた森義隆。原作=東野圭吾 主演=Kis-My-Ft2の玉森裕太

 

●敦賀崇史 (玉森裕太)

大学院を首席で卒業。

研究者~神経系に刺激を与え仮想現実をつくりだそうとする研究班。

同棲する麻由子が突如、親友の智彦の彼女として現れた。

●津野麻由子(吉岡里帆)

崇史と同棲中だが、もう1つの世界では智彦の彼女。智彦と同じ研究班

●三輪智彦 (染谷翔太)

崇史とは中学からの親友。

仮想現実を体験した記憶を記憶中枢に与え仮想現実をつくりだそうとする研究班

小山内護(筒井道隆)

崇史の教官

桐山景子(美村里江)

崇史と同じ班の先輩。最後に崇史をある場所へ隠して連れて行く。

篠崎伍郎(清水尋也)

智彦と同じ班、突如行方不明となる

須藤隆明(田口トモロヲ)

智彦の教官

 

ネタバレあらすじ/パラレルワールド・ラブストーリー

 

大学院生だった頃、敦賀崇史は山手線を利用し常に窓際に立っていました。

並行して走る京浜東北線の窓際に立つ女性に一目惚れした崇史は何かアクションを起こそうかと迷いながら一年が経ってしまいました。就職が決まり最後に勇気を持って声をかけようと京浜東北線に乗り込むが、なんと彼女は山手線に乗っていました。

駅を降りて探すが見付ける事は出来ませんでした。

 

別世界①

最先端技術の研究を行うバイテック社に入社した崇史は一緒に働いている親友・三輪智彦から彼女を紹介したいと言われます。

津野麻由子がやってくるが、京浜東北線に乗っていたあの女性でありバイテック社に入社することが決まっていました。

包容力があり美人な麻由子を見て「なんで智彦なんかを選んだんだ」と思ってしまった自分に崇史は驚きます。

 

崇史は新しい研究チーム「人間が空想する脳のサーキットをコンピューターで解析する」に配属されます。

今まで仮想現実を作り出そうとする研究をしていたので空想なら誰にでも出来ると不満を抱えます。

最近目を覚ますたびに何か違和感を抱えていた崇史は夢のせいだと思います。だって同棲している麻由子が親友の恋人で現れたから・・・。

 

別世界②

麻由子の配属先は智彦がいる記憶パッケージ研究班でした。

自分の気持ちに気付かれまいと行動していたが、麻由子は「嫌われてる」と誤解し智彦に打ち明けていました。彼女の事で気にくわない事があるなら言ってくれと親友に言われてしまった崇史は「二人きりにさせた方がいいと遠慮してたんだ」と誤魔化しました。

夜に彼女を想像してやってるなんて言えるわけない。

崇史がいる視聴覚認識システム班は神経を刺激して仮想現実を作り出そうとしているが智彦や麻由子がいる記憶パッケージ研究班は記憶中枢に仮想現実の記憶だけ与えて実現させようとしていました。

 

最近、夢なのか現実なのか分からなくなっていた崇史は智彦から麻由子を紹介してもらった事を思い出します。また智彦が現在アメリカの本社に在籍している事を知りなんで親友の自分が何も知らなかったのか疑問を持ちます。

2ヶ月の間何をやっていたのか思い出せない崇史は智彦に連絡を取ろうとするが電話は繋がらず実家にかけても連枠先は分からないと言われます。また彼の鍵を持っている事を思い出し訪ねていくと部屋が荒らされており誰かに尾行されている事に気付きます。

智彦から手紙が送られてくるが内容を読んで別人だと確信し、智彦の手伝いをしていた研究者の篠崎を訪ねるが彼は退職していて現在行方不明となっていました。

 

別世界③

記憶パッケージ研究班の篠崎が「リアリティ工学の常識を根本から覆す大発見だ」と騒いでいたのに研究発表はお粗末なものでした。

何か隠していると思った崇史は麻由子に誕生日前日にプレゼントを渡しに行き「話さなくていいけど智彦は何かを見付けたんでしょ」と聞くと彼女は頷きました。

プレゼントを受け取らない彼女に罪悪感を抱えながらも告白してしまいます。

 

夢ではなく確かに存在する過去の記憶だと思う崇史は人に記憶を操られているのでは?智彦の実験台になったのではないか?と疑います。

帰ってきたら麻由子に聞いてみようと思うが彼女は行方不明となってしまいます。崇史はなんとなく誕生日プレゼントを渡してから想いが強まり「二人の別れ」を強く願っていたことを思い出すが・・これは真実の記憶なのだろうか。

 

別世界④

会社のパーティーで篠崎に異変が起こります。崇史は智彦や教官の動揺する姿を見て今までの篠崎の会話から記憶が改編されたのではと疑います。

崇史と智彦はアメリカに行くか?と声がかかります。

これを機に智彦がプロポーズすると知った崇史はどうしても気になり彼女に聞くと断ったと知ります。チャンスと思った崇史はアメリカ行きを辞退するが代わりに選ばれたのは麻由子でした。すべてが終わったと落ち込む崇史だが「智彦の補佐なんて重役は務められない」と彼女が辞退したと知ります。

「記憶を改編できる」ことを智彦が証明できそうだと知り敗北感を抱える崇史は話がしたいと思い研究室を訪ねるが、智彦と教官が細長い箱を車に運び見送っているのを目撃します。

それは出棺のようでした・・・

 

箱の中身は篠崎だったのではないか。

記憶が正常になるまで誰にも接触しない方がいい思い有給休暇をとって実家に帰るが、智彦の両親が急に店を閉めて旅行に出かけた事を知ります。

篠崎、智彦、麻由子、そして智彦の両親、次々と人がいなくなるだけでなく誰かに監視されているのを確信する崇史は自分の記憶と何か関係していると思います。

そして智彦の壊れた眼鏡を手に取った崇史は「俺が智彦を殺したんだ」という自分の声を耳にします。

 

別世界⑤

クリスマスが近付き二人が結ばれるのではと想像してしまった崇史はついに感情が抑えられなくなり麻由子の家を訪ね強引に身体を奪ってしまいます。

結婚してくれと伝えるが彼女はどちらかを選ぶ資格はないと言い出て行ってしまいます。麻由子の優しさにつけこみ彼女を縛り付けている智彦さえいなければいいのだと強い憎しみを抱いてしまいます。

 

篠崎の部屋にあった作業着に付着していた毛が気になり調べてもらうと予想通りチンパンジーの毛でした。崇史は実験動物管理室に入れればはっきりすると考え信用出来る研究員の片桐景子にチンパンジーの代わりに自分が箱に入れるよう頼み込みました。

そして、運び込まれた解剖室で篠崎と智彦がベッドで横たわっているのを目にし確信に変わりました。

「まだ死んでいるのですね?」と話しかけると教官は「思い出したんだね、そう、君が生き返らせるんだ」と言いました。

 

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別世界⑥

崇史がアメリカ行きを辞退したのは自分の補佐役が嫌でありプライドを傷付けられたのが原因だと智彦は思っていました。

頭がいい智彦なら自分の気持ちに気付いているはずだと思った崇史は「麻由子が好きなんだ」と打ち明けました。

麻由子とまだ身体の関係になっていない智彦は親友がこんなことをするなんてと落ち込むが彼女は自分を選ぶはずだと麻由子をその場に呼び出します。しかし気持ちを聞き出そうとすると彼女は返事に困っていました。

実験室に呼ばれた崇史は智彦と話し合うため足を踏み入れると研究内容について聞かされます。

それは誰にでもある自己防衛本能を利用し人為的に状況を作り出す研究でした。

~イメージする時の脳機能パターンを記録し記憶エリアにインプットすると記憶のズレを補うように本人が無意識のうちに記憶を変更していく~

やはり親友は天才だったと思う崇史だが、「麻由子の事を忘れたいから、僕を実験台にして試してくれないか」と頼まれます。

崇史は受入れるが異常事態が発生し麻由子を呼んで急いで緊急停止するが反応がありませんでした。

スリープ状態・・・永久に睡眠から覚めない・・・

恋人を失い親友に裏切られた智彦は最初からこうなる事を知って頼んできたのだと崇史は気付きます。

 

結末/解説

教官に報告すると秘密を知った崇史には忘れてもらわないと困ると言われます。

何もかもなかったことにしようとするのは卑怯ではないかと迷っていた崇史だが自分もすべてを忘れる決心をした麻由子に説得され、最後に京浜東北線に乗っていなかったか聞くと彼女は頷きました。

「記憶の改編」を行うが、実験台となったのは崇史だけでした。

スリープ状態になる事を身をもって証明した智彦だが記録がどこにも残されていなかったのです。教官は最後に崇史に託したはずだと迷っていると麻由子は自ら進んで彼女になると言ったのです。

崇史は実験直前に麻由子の写真を智彦から手渡された事を思い出し確認すると写真入れの中にはマイクロディスクが隠されていました。

また手紙が残されており、篠崎の将来を奪ってしまった事、そして麻由子の気持ちが崇史に向いている事に気付き悩んでいた事を知ります。

自分が実験台となれば崇史と麻由子は幸せになり、また自分の記録を見た研究班がスリープ状態から救う方法を見付けるはずだと思ったのです。そして目を覚ました時には心から二人を祝福できるはずだと・・・

手紙を読んだ崇史は研究者として感動すると同時に激しい嫌悪感が襲います。姿を現した麻由子に手紙を渡すと彼女は涙を流しました。