作品情報キャストの紹介
ベッカとハウイー夫妻は最愛の息子を失ってからギクシャクしていました。
ある日、ベッカは息子の命を結果的奪ってしまった少年を目にし後を追う一方、ハウイーは癒やしを求めるようにセラピーで出会ったギャピーに接近する。
監督 = ジョン・キャメロン・ミッチェル、脚本 = デヴィッド・リンゼイ=アベアー
ネタバレあらすじ/ラビット・ホール
湖が一面に広がる住宅街でベッカは夫ハウイーと暮らしています。
8ヶ月前、4歳になる息子ダニーが愛犬を追いかけ自宅前の路上で事故に遭い亡くなりました。
ハウイーは仕事に出たり休日には友人とスカッシュをしに出掛けたりして必死に前を向くが夜中にダニーの動画を見ているのを目撃し夫も同じように喪失感に苦しんでいるのだと知ります。
子供を亡くし同じように喪失感に苦しむ両親が集まる会に参加していたハウイーにベッカは誘われます。
しかし神様の話にうんざりしたベッカは天使が必要なら神様だったら自分で創れると口にしてしまいます。ハウイーは子供の死を受け入れようと努力しているのだから尊重するべきだと言いました。
家に帰るとベッカはダニーの事を思い出しそうな衣類やオモチャなど詰め込み実家に持って行きます。
妊娠している妹イジーに服をあげようとするが生まれた子がダニーの服を着て走り回ってたら変な気分になるからと断られます。
息子を失った喪失感
ベッカは親友から電話が来ないことで避けられていると不満を言います。待ってないで会いに行けば良いとハウイーは進めるが逆の立場なら真っ先に駆け付けると聞く耳を持ちません。
ハウイーは照明を薄暗くし音楽をかけリラックスさせるがベッカは2人目を創る気になれず悪いけど何もよくならないと言います。
前に進むために努力しているハウイーだがベッカは会に出るのも断ります。そしてダニーの面影があるチャイルドシートや家を売るべきだと言いました。
ベッカの兄が亡くなった時に母親のナットは会に参加し続けて慰めになりました。ちゃんとハウイーと一緒に会に参加するよう言われるがベッカは神様はただのサド野郎で「まるでパパと一緒だ」と酷い事を口にしてしまいます。
ベッカは事故死したダニーと30歳で麻薬中毒で死んだ兄を一緒にされるのが嫌でした。
加害者
ベッカは偶然に加害者ジェイソンを目撃して尾行してしまいます。図書館でジェイソンが返却した並行宇宙パラレル・ワールドの本を借ります。
ジェイソンから話しかけられたベッカは公園で世間話をします。
加害者と普通に話しているのは変な気分だがベッカは不思議と心が楽になりました。ジェイソンも急に飛び出してきたダニーを結果殺す事になってしまい苦しんでいたのです。ベッカはジェイソンの事も心配になり謝罪を受け入れました。
その頃、会に参加していたギャビーが夫と離婚し車でマリファナを吸っているのを目撃したハウイーは一緒に吸ってしまいます。会に参加した2人はマリファナが効き笑ってしまいます。
ベッカがハウイーの携帯を触り誤ってダニーの動画を消してしまいます。ダニーの思い出を全部消そうとしているベッカに今まで我慢していたハウイーの怒りが爆発し喧嘩になります。
ベッカはダニーの愛犬も実家に預かって貰っていたがハウイーはそばにいて欲しいと迎えにいきました。
ベッカはジェイソンと公園で待ち合わせをしていました。
ジェイソンは「ウサギの穴」の漫画を描いていて他銀河へと繋がる穴を見つけた息子が死んだ父親ではなくパラレルワールドの父親に会いに行く話でした。
ベッカは漫画が完成したら見せて欲しいと約束しました。
その頃、ハウイーはギャビーとマリファナを吸い会をサボり遊びに行きます。ギャビーは夫に互いがダメになると捨てられ本人も薄々分かっていたと話し始めます。
ハウイーは心から妻を愛しているためダメにならないようベッカの意見を受け入れ家を売る事にしました。
結末/ラビット・ホール
ベッカがダニーの私物を消すため整理するが手伝いに来ていたナットはダニーの遺した物なら悲しみは消えないのだから持ち続けられるはずだと言い悲しみの重りはやがて小さくなるから大丈夫だと励まします。
庭ではハウイーが連れ戻したダニーの愛犬と遊んでいます。
オープンハウスにしてハウイーが案内している間に買物に出掛けたベッカは子供がお菓子を買ってと駄々こねているのを見て「それぐらい買ってあげれば良いでしょ」と怒ってしまいます。
家に帰ると、やはり子供が事故死した事で縁起が悪く良い物件ではないとハウイーが落ち込んでいました。
その時、漫画を完成させたジェイソンが家を訪ねて来ました。ベッカと加害者が会っていた事に驚いたハウイーは激怒し「おまえが気楽に近付ける場所じゃないだろ」と言い放ちます。
ベッカは「最低!」と言い残し出て行ったジェイソンを追いかけます。ハウイーは愛犬に八つ当たりしてしまい「ごめん」と抱き締めます。
その夜、なんで黙っていたんだと聞かれたベッカは「あなたのマリファナと一緒よ」と言いました。
スタート
悲しみを多少でも消すためハウイーはギャビーの家を訪ねてしまうが「すまない」と言い残し家に帰ります。ベッカはジェイソンに会いに行くと彼が卒業式に行くため友人たちと車に乗る姿を見て事故を思い出し泣き叫びます。
車中で寝てしまったベッカは帰宅したジェイソンに起こされ漫画を返します。ジェイソンが描いたウサギの穴を読んでパラレルワールドは存在すると信じ別世界に元気な自分もいるのだと思うようになります。
やっとスタートラインに立つ事が出来たベッカは友人たちが電話してこないのは気が引けるからだと言い友人たちを招いてバーベキューをしようとハウイーに言いました。
みんながリラックス出来るよう自分達から積極的に質問し努力します。日が暮れて皆が帰ったあとわずかな希望を持ちベッカはハウイーの手を握りました。