作品情報・キャスト
元スカウトマン和久井健のアウトロー漫画を綾野剛を主演に園子温監督が実写映画化。
天然クルクルパーマの龍彦はチンピラに絡まれ大乱闘になったところスカウト会社バーストの真虎に助けられオファーを受けます。
仕事に専念すると敵対するハーレムの秀吉に何かと付け狙われるが・・・
◆白鳥龍彦(綾野剛)=少年時代(KAITAO)◆南秀吉(山田孝之)=少年時代(泉大智)◆アゲハ(沢尻エリカ)◆葉山豊(金子ノブアキ)◆真虎(伊勢谷友介)◆関玄介(深水元基)◆時政(村上淳)◆栄子(真野恵里菜)◆梨子(丸高愛実)◆松方社長(安田顕)◆涼子(山田優)◆山城神(豊原功補)◆天野修善(吉田鋼太郎)
ネタバレ あらすじ
新宿スワン
金髪で天然パーマの白鳥龍彦は歌舞伎町で数人を相手に喧嘩していると新宿で顔が効く真虎に助けられ食事をご馳走になった後スカウトの仕事をやらないかと誘われます。
男を虜にするような女に声をかけクラブのホステスにスカウトするよう言われます。
龍彦は土下座をしてまでスカウトに成功した最初の女性が真虎に連れていかれ風俗嬢にされてしまいました。
スカウトに成功したボーナスとして5万、そして給料の10%が入ると言われるが女性を不幸にしてしまったのではと疑問を持ちます。
風俗で働く女を不幸だと思うな!と言われた龍彦はスカウト会社バーストに入り自分がスカウトした女性を幸せにしてやると決意し仕事を続けます。
合併
バーストに敵意を持つハーレム会社所属の南秀吉は歌舞伎町で目立ってきた龍彦を意識し出します。
バースト山城社長は新宿を仕切る暴力団・紋舞会天野会長にいつも通りに半年分の1000万を支払うが上納金をアップするよう言われます。
龍彦は真虎の同格の幹部・関玄介にハーレムのエリアでスカウトするよう命じられます。
早速、ハーレムの者に絡まれた龍彦は秀吉の元へ連れて行かれます。
「だれ?」
「知らねーわけないだろ」
秀吉率いるハーレムの連中に暴行され怪我を負います。
翌日、関と龍彦はハーレムのエリアに乗り込むが返り討ちに遭い2人とも大怪我を負います。
それを口実に山城社長は金に困っているハーレム松方社長に3000万やり、幹部の座を与えるからバーストの傘下に入れと交渉します。
しかし真虎とハーレムの幹部・葉山は繋がっており勝手にハーレムを売り渡そうとした松方社長を失脚させ3000万は受け取らず合併する事になりました。
喫茶店で高級クラブのママ・涼子と出会います。
喧嘩の仲裁に入った龍彦を見て涼子は気に入り高級クラブに向かないホステスを紹介してくれました。
もともと涼子は行き場所がなく泣きながら歌舞伎町を歩いていたところ真虎にスカウトされ一気に上り詰めた経歴であり天野会長だけでなく探偵やゴロツキとも繋がりがありました。
歌舞伎町の顔
山城社長は、真虎、関、葉山、時政、以外の者は横並びとして1ヶ月最も多くスカウトした人を幹部に昇格させると決めました。
龍彦は栄子をスカウトします。
風俗に自ら行きたいと言ったが龍彦は手首にリストカットがあるのを気にしてキャバ嬢として紹介し「何かあったら相談しろよ」と伝えました。
秀吉は5万の金を持って店から裸足で逃げ出すアゲハを助け闇金の借金を肩代わりしてスカウトしました。
栄子がビルの屋上から飛び降りたと報せを受け落ち込む龍彦だが、
歌舞伎町を歩けばスカウトした女性から声を頻繁にかけられ幸せそうにしている彼女達を見てやる気を取り戻します。
龍彦はスカウトした女性を風俗に紹介するため連れて行くとアゲハが男に殴られているのを見て栄子と重なり助けだします。
アゲハは親に捨てられ奴隷のように生きてきたが秀吉からも奴隷のように扱われ体力の限界がきていました。
龍彦はスカウトした女性を気にしてたまに覗きに行ったりするようになるが、
秀吉は体力が持たない女性には覚醒剤を与え嫌がる女性には暴力を振るい無理に働かせていました。
秀吉はスカウトだけでなく覚醒剤も売捌き天野会長に上納金を多く渡せば調べられないと思っていました。
関は証拠を掴むため自分の女・梨子を近付けさせるがばれてしまい半殺しにされます。
アゲハは秀吉から貰った覚醒剤に手を付けておりシャブ中だったので元の店に戻っていました。
龍彦が連れて帰ろうとした時に秀吉が現れたので直感的に覚醒剤を売捌いているのは秀吉だと悟ります。
結末
秀吉が持っている鞄を取り上げ喧嘩になっている時にアゲハが龍彦を背後から羽交い締めにしている店長を刺してしまいます。
警察を呼ばれたので秀吉は「中身は気をつけろ、ケースは持っとけ」と言い逃げました。
アゲハは「いつか迎えに来て」とその場に残る決意をしたので龍彦はケースを持って逃げます。
真虎は探偵を雇い秀吉を調べていました。
その書類を涼子から渡された龍彦は秀吉の本名が古屋ダイキだと知り同じ中学出身の奴だと気付きます。
中学の時、殴られても虐められてもヘラヘラしてた秀吉はナイフで龍彦を刺そうとするが龍彦を守ろうとした生徒を刺し障害半身不随にさせたのです。
向かい合わせのビルの屋上にそれぞれ立つ龍彦と秀吉。
ケースを投げ渡せば2000万の入ったケースをやると言われ龍彦は向かいのビルにケースを投げます。
「おまえみたいに優しい奴はこの街には向かない」
秀吉は2つのケースを持って立ち去ろうとするのを見て「どこまでも腐ったやろうだ」と思った龍彦はビルからビルへと飛び移りました。
心の芯まで腐っている秀吉を龍彦は何度も何度も殴りつけました。
秀吉は喧嘩が強くて仲間が多かった中学の頃の龍彦を羨ましく思っており絶対に仕切る存在になりたいと思っていたのです。
泣きながら過去を話す秀吉を見て龍彦は覚醒剤入りのケースだけを取り返し秀吉を逃しました。
物的証拠を掴んだ事で龍彦はバーストのチーフに昇格するが真虎から「逃すのは勝手だが逆に危ねーぞ」と言われます。
秀吉は2000万を持ってやり直そうとするがハーレムだけでなく紋舞会からも追われるようになり薬を流していた葉山の手下の集団に口封じのために襲われ死にました。
自分が逃がさなければ死ぬ事はなかったと責める龍彦に、「誰のせいでもない、ただ歌舞伎町に呑まれて死んだだけだ」と真虎は言いました。
真虎は葉山と乾杯した後、涼子にお願いして天野会長に挨拶しました。