「素敵な日本人」(東野圭吾)ネタバレあらすじ/短編集ミステリー!短いので一日一編読むのに最適!

 

作品情報・東野圭吾「素敵な日本人」

2020年に作家生活35周年を迎えた東野圭吾さんの2017年初版発行した短編集。

1958年生まれ。85年に「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年に「秘密」で第52回日本推理作家協会賞、2006年に「容疑者Xの献身」で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、12年に「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で第7回中央公論文芸賞、13年に『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞、14年に「祈りの幕が下りる時」で第48回吉川英治文学賞を受賞。近著では「沈黙のパレード」「希望の糸」などがあり、ゲレンデを舞台とした「恋のゴンドラ」「雪煙チェイス」などの雪山シリーズも代表作の一つ。

今回は短編集なので結末は伏せて書きますね^^;

約30ページほどで完結する短編集、短いだけでなく内容も濃い、そして自分に合わない作品だったとしてもすぐ読み終える事が出来るのがメリット(^^ゞ

ただ題名にある「素敵な日本人」が、なんかしっくりこなかったかな・・・。

 

ネタバレあらすじ/素敵な日本人

正月の決意

お正月に神社へ行った老夫婦は町長が倒れているのを発見し通報するが刑事は元旦に殺人未遂かよとやる気なし。

町長と教育長が女性をかけて西宮神社の行事(開門と同時に本殿を目指して走る儀式)で勝負することになります。町長は「絶対に女は俺のものだ」と気合い入れて裸で走るのですが鐘が頭に落下して倒れ、恥ずかしいから記憶喪失のフリ(笑)

このくだらない話が実は二人の命を助けることになるのです。

 

十年目のバレンタインデー

元彼女の千理子から連絡をもらった作家の根岸はプライドが許さないながらも会いたいと言われ「夜が楽しみだ~」と喜ぶアホな男。

実はこの千理子は警察なわけですが根岸はその事は知らず逮捕されます。何をしでかしたんでしょうね。

 

今夜は1人で雛祭り

娘の真穂が資産家の修介と結婚する事になり三郎は渋々相手の家族と挨拶を交わすため向かいます。こんな資産家の家に嫁いで亡くなった妻同様に絶対に精神的にやられるはずだと心配するが「母さんの血が流れているから大丈夫」と言われます。

自分なりに乗り越える術があるんだなと教えられるが雛人形に隠された秘密とは?

 

君の瞳に乾杯

内村は合コンに参加して同じアニメ好きのモモカと出会います。

デートを繰り返すようになり内村は勇気を持って告白するとモモカはメイクを取れば幻滅するはずだと言いました。

そんな事ないと言い張る内村はカラーコンタクトを外したモモカの顔を見て長い間探していた人だと気付き衝撃を受けます。それはなんでか??

 

レンタルベイビー

エリーは長期休暇で赤ちゃんロボットをレンタルします。

赤ちゃんロボットは本物と同じように夜泣きはするしウンチもするし風邪を引いたりもする。名前をパールに決めアキラとも同棲する事になったが・・・・

頑張って取り組むと愛着が湧き本気で心配するようになります。

レンタル期間が終了すると母親に向いてますよと褒められるがエリーやアキラの存在が・・・・。

 

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壊れた時計

仕事クビになった男は2年前に知り合った闇業者からの電話に出てしまいます。

〜指定された部屋に入って盗むだけだが犯行時刻を特定する手がかりを残せ〜

部屋に侵入すると見知らぬ男と鉢合わせてしまい咄嗟にタックルすると死んでしまいます。

壊れた腕時計を外して持って帰り報酬をもらうが「余計な事さえしていなければ捕まる事はない」と言われ余計な事をしてしまうんですよね・・・

 

サファイアの奇跡

未玖は小学生の頃、神社にいるマシュマロが好きな猫にイナリと名付け将来美容師になりたいと語るのが日常でした。

ある日、イナリは車に轢かれて死んでしまいました。

しかし病院に向かうとイナリを感じ探すとそこには珍しい猫サファイア(雄のペルシャ猫で毛色は完全なブルー)がいました。ブリーダーの手に次々と渡るが全員失敗していて血統を生み出すことを「サファイアの奇跡」と言われるようになった。

~トリマーとなった19歳の未玖はなんと「イナリ」と再会する事になり誰にも懐く事がなかった猫に甘えられます。

さて、それまでに何があったのか??

 

クリスマスミステリー

劇団員の顔である黒須は女脚本家・弥生の作品で有名になり恋人関係になるが女優と関係を持った時に「この世界でやっていけない」と脅され殺す計画をたてます。

毒入りワインを飲ませる事に成功するが弥生から別れを告げられたので毒が効かなかった事に感謝し、しかも彼女作品のドラマオファーの依頼を受けます。

殺そうとした事を後悔するが毒は少しづつ効いていき死んでしまう。

タイトルの意味とは??

 

水晶の数珠

父親が会長を務める会社に就職した直樹だがハリウッド映画に出る夢を持ち辞めます。

アメリカに渡り数年後、父親が末期ガンのため帰って来てと姉から連絡があるが東京駅に着いたころに父親から電話があり挑発的な言葉を言われたので引き返しました。

数週間後、父親の葬儀のために帰ると誰も帰国する事を教えてないのに何故父親が電話したのか皆が疑問に感じていました。

実は当主が死んだ時に不思議な能力がある水晶が後継者に与えられるのだが・・・この能力とは?

直樹は父親から電話があった訳が分かり諦めていた夢に再びチャレンジするためアメリカに向かいます。