前回のページでは、
「粛宗王の換局政治によって一族を滅ぼされたインジャの陰謀により側室となったボクスンはすぐに長男を出産したが賭博好きの両班マングムが夫だった事から王子ではないと噂が広まる。禧嬪張氏に目を付けられたボクスンは亡くなったように偽装しマングムに託した。20年後、父親マングムを殺されたケットン/テギルはインジャに復讐を誓うが力を何も持っていなかった。また次男の延礽君も政治に興味ないよう暮らしていたが朝廷を操っているのはインジャだと調べ突いていたがあまりにも巨大な組織で落ち込む」
までを詳しく紹介しました。
ネタバレあらすじ/8話から12話
テギルは力を付けるために江華島で出会ったチェゴンに弟子入りします。
「目を閉じて花びらを切る、弓矢で葉銭を貫通させる、師匠に木刀で勝負し勝つ」をクリアしないと下山できない。
テギルに監視を付けていたインジャは元武官の「剣の帝王」に弟子入りしたと知り現在牢獄されている怪力の持主ジンギを脱走させて部下にしチェゴンの首を狙えと命じます。
チェゴンは都を守る護衛官の軍校でありジンギはとても優秀な部下でした。しかし不正と腐敗の中で後ろ盾がないジンギは頑張っても報われない立場に立たされ門を破壊して投獄されていたのです。
その頃、延礽君はインジャに命じられたタムソに王宮を見たいとお願いされ案内するが母親であるボクスン(淑嬪崔氏)に挨拶したいとお願いされます。
淑嬪崔氏は延礽君に席を外すよう指示し「何の目的だ」と聞くと「自分の師匠はインジャでありすべて知っている。粛宗王に会わせて欲しい」と言いました。
キム参軍が父親だと知り自分が子供をすり替えるようお願いしなければ亡くなる事はなかったので淑嬪崔氏は願いを叶えてやろうとしたが殿下に殺されたと思っているので「師匠にそう聞いたのか。根拠のない推測だ。それにお前では殿下と謁見したら息も出来ないだろう」と伝えます。
借りがあるため遠くから願いを叶えてやろうと思い延礽君に指示するが、せっかくここまで来たのだからと延礽君は謁見させました。タムソは咄嗟に偽名を使うが「私の友だったキム・イスにそっくりだ。タムソという娘がいた」と言われ淑嬪崔氏に警告されたとおり息が出来なくなります。
殿下は延齢君(6男)と散歩に出かけ、延礽君はキム・イスの娘だったのかと把握します。
1717年(粛宗43年)、清国に派遣されていたキム・チャンジプが5年振りに帰国し領議政となります。
王暗殺予告があり延礽君は四寅剣を差し出されます。荷が重すぎると伝えるが「私を守り抜く自信がなければ自分すらも守れない」と言われ受け取りました。
刺客も覆面を取り外せば身近な者や大切にしていた者だ、考えよ!
刺客討伐を命じられた延礽君はタムソの事が頭をよぎります。ずっと父親の復讐のために生きてきたタムソは仇相手が違うのではと迷いが生じこれ以上待つのは嫌だと暗殺を決意していました。
しかし、身を潜めていた小屋にテギルが駆け込んで来て偶然再会します。
テギルは師匠チェゴンが王を暗殺するのだと知り止めるために王宮にやってきたが気付かれてしまい逃げ込んできたのです。
タムソが塀を乗り越えたがっていたのでテギルは助けてやるが兵に見付かり逃走します。延礽君は予想は外れてくれと願いながら経路を読んで待ち構えているとタムソがやってきました。
剣を交えタムソを追い返すが侵入者を発見して殿下の元に駆け付けるとタムソではなかったので一瞬戸惑います。剣を交えるがそこにテギルがやってきて3人で刀を首に当てる姿勢となります。
するとチェゴンは覆面を外し「お久しぶりです、殿下」と跪きました。
警戒態勢と延礽君の能力を確かめるため殿下が命じたことでした。タムソは偶然その日と重なってしまったのです。
粛宗はチェゴンに剣仙の称号を授け求生佩(王が命の保証をする札)を与えます。そしてテギルの顔をじっと見たあと剣を授けました。
タムソは矢を放つが誰もがいるのに気付いていてテギルが剣で跳ね返します。
タムソは逃げるが護衛官の矢が刺さり絶体絶命のピンチ、そこに助けに来たのはテギルでした。
「もし失敗して外に出れなくなったら淑嬪崔氏が助けてくれる」とインジャに言われていたタムソはその事をテギルに伝え運んで貰います。
淑嬪はタムソを連れて来た者が自分の息子だと分かりタムソを匿って治療します。また延礽君は母親のもとに駆け付けると血痕があるのに気付くが「ここに刺客はいない」と平然と口にしたので知らない振りして出て行きます。
愛するタムソ、そして同じ敵をもつテギルを殺すことは延礽君にもできないことでした。
テギルが出てきたときに延礽君は声をかけ外に逃がすからタムソを連れてこいと命じました。父親の仇討ちを止められないタムソと王を守るために向かってくる者は殺さなければならない延礽君、ふたりは「本当はやりたくないから殺してくれ」と互いに願います。
涙を流すタムソを抱き締める延礽君、そしてタムソを愛するテギルは遠くから見つめます。
タムソは王子に愛される資格はないので忘れてくださいと手紙を残し去ろうとするが捕らわれ目隠しをされます。
そして連行された場所で目隠しを取るとそこには粛宗王がいて驚きます。
「父親キム・イスの命を奪ったのはそなたの義父インジャだ。奴の言いなりになるのは止めよ」
インジャの元に戻ったタムソは父親が自ら矢を射抜かれた事を知るが「信念を継げ」と言われた事には従わず「もうお仕えできません」と別れを告げました。
またインジャは刺客が亡くなったように替玉を用意するが延礽君はタムソが王に殺されてしまったと勘違いします。
命を掛けて粛宗王を守った延礽君の姿勢は老論派の指示を受け集まり、その様子をみていた淑嬪は満足そうに見つめます。
粛宗王の意が延礽君に傾いた事は明らかであり、またユン世子も吐血が続き長生きするとは思えないのでインジャが金塊を配って引き込んでいた者たちも老論派に流れていきました。
(西人は元は1つだったが少論派と老論派に対立)
インジャは会合に踏み込み「従うというなら大目に見てやろう」と伝えるが無視して出て行く者は容赦なく殺害しました。
大行首の姿が見えなくなり血痕を発見した延礽君は捜査させてほしいと願い出るが粛宗王は「お前がする必要はない、下がれ」と命じました。
2年後、大虎になるため訓練していたテギルは花びらを斬り目を閉じても飛んできた矢を跳ね返すようになり下山許可が下ります。
テギルは跪き涙を流して感謝します。男が泣くなと言い放つチェゴンも去って行く逞しくなった背中を見て涙を流します。
イカサマの腕も磨き上げていたテギルはインジャの資金源を潰すために賭博場を荒らしながら漢陽に到着します。ホンメの賭博場と妓楼を潰すのが狙いだがまずはインジャの足となる犬斫刀、骨蛇、六鬼神の3人を狙います。
延礽君はどれだけ民が苦労しているのか徹底的に調査し「過酷な刑罰の廃止・申聞鼓(訴えがる民が鳴らす太鼓)の復活・軍役布(兵役免除の代わりに納めた布)を調査し両班にまで賦課する範囲を広げるべき・禁乱廛権(特定の商人だけ商売できる特権)を廃止するべき」と議案します。これは後ろ盾となっている老論派にも大打撃を与えることになるが今まで利益を貪ってきたのだから捨てなさいとはっきり言い放ちます。
インジャは「民を救う世を率いるのは王族であり民の苦しみを体で知り決断力があるものでなければならない。テギルのような」とジンギに話します。王宮で守られて育つ延礽君や世子では不可能なのだと。
テギルは六鬼神を倒すために西小門に行くと借金を抱えて奴婢にさせられる者であふれかえっていました。また延礽君は商人の悪事が記録された帳簿を隠し持つ者たちが六鬼神から救ってくれたら信用すると言われ西小門に来ていました。
再会した二人は手を組み賭博場に踏み込んでテギルが賭け事で勝負している間に延礽君は隠し場所を探します。
テギルは挑発して怒り狂った六鬼神をさっさと倒そうとしたがそこに止めに入ったのは奴婢として売られてしまったときに出会ったソリムでした。
(ソリムは六鬼神を殺そうとして失敗するが女に手を出すなと犬斫刀に救われていた)
驚くテギルだがそこにインジャまで「良い勝負を見物したい」と現われました。その頃、隠し部屋から大量の帳簿や不法な下僕契約書などを発見した延礽君だったがジンギが立ち塞がります。
勝てるわけないので考えた延礽君は酒を放り投げて松明を利用し部屋ごと燃やしました。
インジャから奪った賭博場12ヶ所、田畑の契約書と手形を合わせて1万両、そして自分の命を賭けるテギルは「俺が勝ったら所有権とお前の命をもらうぞ」と言い放ちます。また見物人はどちらが勝つが賭けます。
見事勝利したテギルは恨みを持つ奴婢に譲ってあげます。六鬼神が威勢を揚げると怖がって奴婢は下がるがソリムは両親の仇だと刺し殺しました。六鬼神は力を振り絞って立ち上がると飛んできた矢により絶命します。