映画「死霊院 世界で最も呪われた事件」ネタバレあらすじと感想結末/精神病なのか悪魔が取り憑いたのか

 

作品情報・キャスト

ルーマニアの修道院で若い修道女が悪魔払いの儀式の中で死亡した実際の事件を基にサヴィエ・ジャン監督が映画化。

修道女アデリーナが命を落とした事件は世界中で報道されニューヨークに住むジャーナリストのニコールが逮捕されたディミトル神父に面会に行くと儀式が中断したことにより悪魔は消えていないと聞かされる。真相を探るのだが・・・。

◆ニコール(ソフィー・クックソン)◆アントン神父(コルネリウ・ウリチ)◆アデリーナ(アダ・ルプ)◆ディミトル神父(カタリン・バブリュック)◆バドゥバ(ブリタニー・アシュワース)◆ステファン(イヴァン・ゴンザレス)

 

ネタバレあらすじ/死霊院 世界で最も呪われた事件

 

2004年、ルーマニアの修道院で食事も与えられず磔にされた若い修道女アデリーナが悪魔払いの儀式で命を落としディミトル神父と修道女が殺人罪で逮捕されました。

ニューヨーク在住のジャーナリストであるニコールは神父の弁護士と連絡が取れたことで面会に行き「教会は行動を否定している」と伝えると「教会のためではなく神や信徒のためだ」と言いました。

「薬では悪魔を追い払えない。悪魔がアデリーナを痛めつけていたので儀式を行い悪魔の名前がアガレスだと三日目にして聞き出したが対立していた司教に邪魔され彼女は亡くなってしまったのだ」

ニコールは帰り際に「神は、君が力になると」と言われます。

アデリーナが亡くなった病院を訪ねると喉頭が塞がったのが原因だが首を絞められた痕跡もないし解剖ではガンに見えたが組織を調べても結論は出なかったと医師は言いました。

ニコールはアデリーナの葬儀に向かい対面するとロウソクが消えドアが導くように開きました。懐中電灯を手に地下に降りていき血痕を辿っていくと十字架が捨てられるように横たわっていました。

写真を撮っていると司教に見付かって追い出されてしまいます。ニコールは村で宿泊の手続きを終えると葬儀で目撃したアントン神父に会いに行き棺の前で泣いていた修道女は誰なのか聞くと、シスターのバドゥバで隣にいたのがブドウ園を営むアデリーナの兄ステファンだと知ります。

バトゥバが「彼女が亡くなったのは彼らのせいではない」と葬儀で口にしていたので気になっていたニコールは教会が何か隠しているのではと疑うと「教会の見解を知りたいならディミトル神父の修道院は司教の管轄下にあるのでブカレストの聖ジョセフ大聖堂へ行くべき」と教わります。

翌日、訪ねて行き勝手に入り込んでしまった事を司教に謝罪します。

「悪魔払いを禁止にしてはいないのに教会が庇わないのは何故なのか」

共産党政権の崩壊で心仰を持てるようになり修道院や教会が建てられたが聖職者の育成が十分ではなかったと司教は言い、アデリーナはただの精神病だったため中断させたが免職にしていれば彼女は亡くならなかったと悔やんでいました。

 

悪魔払い

敷地内が封鎖されていたのでニコールは門を乗り越え修道院を調べます。アデリーナとバトゥバが2人で写る写真を持ち帰るが前に目撃していた少年が磔にされたポーズをとり立っていました。

気味が悪くニコールは村に戻るとバイクに乗るアントン神父がいたので話しかけます。

①存在、追放する悪魔が何者なのか知る必要がある。

②決壊、幻覚や幻聴など引き起こしパニックに陥る。

③対峙、悪魔払い師と悪魔の対決、悪魔に負ければ被害者の身体は乗っ取られる。

④排除、神の意思で勝利すれば被害者から悪魔は去る。

悪魔払いについてアントン神父は説明するが悪罵が取り憑いていたのが真実だとしたら中断した事で重傷を負うアデリーナの身体は必要なくなり他に乗り移った可能性があると言います。

 

取り憑かれていたアデリーナ

ニコールはバトゥバとステファンに話を聞くためブドウ園を訪ねます。

バトゥバは「彼女は強い悪意を持つ悪魔に取り憑かれていて声を聞いた」と言いました。アデリーナは去年ドイツにいてある家庭の養子の子供2人を世話しておりドイツでは何も問題なかったが帰国してから父親代わりのゲイブリエル神父が鐘楼から身を投げてから弱っていった事を知ります。

村に戻りアントン神父を食事に行くと過去の記事を読んだ彼から「神は存在しないと説得したいのは何故?」と聞かれます。ニコールが神に祈っても報われない人の体験談を記事にしていたのはガンで亡くなった母親がいたからです

 

外国で働いていた時に母親の病気の知らせを受け帰国すると手の施しようがない状態であり「神の腕に抱かれる心の準備はできた」と母親は言いました。諦めることができないニコールは新たな治療法を調べ見付けたが母親は「神に委ねる」と拒んだのです。

腹が立ったニコールは神がいなければ今でも生きていたと思うのです。しかしアントン神父は「希望を失ったのは母親ではなく君だよ。神とのつながりを君が非難すべきではない」と言いました。

 

神への怒りは標的にされる

天国や地獄、悪魔は本当にいるからアデリーナの件は深入りするなと忠告を受けるがニコールは聞き流します。

少年に「見ている」と告げられ宿主に誰なのか訪ねると「放浪人タビアンだが話せないからしゃべるわけない」と言われます。

夜中、アントン神父に抱かれる夢を見たニコールは物音で目を覚ますと扉が開いていました。何か気配を感じるので部屋の様子を伺うと悪魔を目にし叫びます。

翌日、疲れのせいだと思うニコールはタビアン少年に会いに行くが「見ているぞ」と声が聞こえ引き返しバトゥバを訪ねます。

バトゥバは「彼女は自分の行いを恥じていた」と言いました。ステファンは何も知らないので前にニコールが訪れた時は何も言えなかったのです。

アデリーナが帰国する前に届いた手紙には「ドイツ男性と恋に落ちプロポーズされた。愛と神への献身との狭間で揺れ動いたが彼に身を捧げた」と書かれていました。

ドイツ男は彼女の身体だけが目的であり帰国したアデリーナは神に赦しを求めたが変わりに悪魔に取り憑かれたのだとバトゥバは言います。

精神分析医は統合失調症だと診断したがディミトル神父たちは悪魔払いの儀式を行ったのです。儀式を見ていたバトゥバは屋内なのに雨が降ったり電球が割れたりしたので恐怖を感じたと言いました。

 

結末

宿に戻り湯槽に浸かるニコールだが急に停電となり怖くなります。

ゆらゆら揺れるカーテンに人影が現れ勇気を持って確認しに行くと誰もいなかったが窓が勝手に閉じました。玄関のドアを開けるとアントン神父がワインを持って立っていました。

ニコールは夢で見たとおりアントン神父に抱かれるがそれもまた夢であり目が覚めると「一杯飲んだら寝てしまったね」と置き手紙がありました。

ニコールはアデリーナを診断したフナール医師を訪ねると「ゲイブリエル神父が身を投じた事で幼少期の恐怖を呼び覚ました」と言いました。彼女の父親も自ら命を絶っており母親は失踪していたのです。

「悪魔は弱った魂へ移る」アデリーナは間違いなく悪魔に取り憑かれていたのだとニコールは思います。

帰り道、悪魔から追われ必死に逃げるとアントン神父に助けられるが「恐怖を抱かせる事が目的だから悪魔から逃げたらダメ」と言われます。

心仰は身を守るし戦う武器となると言われるニコールだがもう関わりたくないと思い帰国するため空港へ向かいます。しかし日の光に導かれているような気になり日の差す方へ向かうとそこはゲイブリエル神父の墓がある墓地でした。

母親の命日と同じであり「神の腕に抱かれる」と墓に刻まれているのを目にしたニコールは修道院の書斎を見せてもらうと身を投じる前に悪魔払いの儀式を行っており相手がダミアンの父親だと知ります。

ダミアンは神との絆が強い特別な少年であり悪魔はダミアンを陥れるために父親に乗り移っていたのです。ゲイブリエル神父が儀式中に悪魔に取り憑かれ身を投じてしまったのだろう。

ダミアンの父親が経営する農場で「アガレス」の文字を目にしたニコールはディミトル神父の話を思い出します。

ダミアンの父親に取り憑いたアガレスはゲイブリエル神父に映りそのあとアデリーナに移ったのです。その事をアントン神父に連絡して伝えるがニコールに悪魔が取り憑きます。

駆け付けたアントン神父がダミアンの力を借りながら悪罵払いを行うと悪魔は去って行きました。

ニコールは母親が亡くなる直前に「私は神を信じない」と口にしてしまった事で自分を強く責めていたが自分を赦し心仰を持てたことで悪魔に勝利したのです。

”ディミトル神父と4人の修道女は殺人で有罪となり7年間の服役後、街に戻って信徒の悪魔払いを続けている”

 

感想・

よく出来た話ではありますが万が一、精神病なのに悪魔払いの儀式なんてされたら怖いですね。

信じるか信じないかの問題なんでしょうけど。ミステリーの方が強く感じました。

 

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