東野圭吾「 沈黙のパレード 」原作のネタバレあらすじを感想を交え結末まで

 

作品概要

テレビドラマ、映画でお馴染みの福山雅治さん演じるガリレオ湯川学が帰ってきた。

3年前に行方不明となった商店街の人気娘が別の場所で老女と一緒に焼死体で発見される。老女の息子が容疑者に浮上するがこの男は23年前にも殺害容疑で逮捕されたが無罪となった人物。

しかし、その容疑者が殺害された。

早速、友人の草薙刑事から相談された湯川先生は被害者が生まれ育った街に足を運ぶと皆から愛されていたので容疑者は全員と思います。

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1958年生まれ。85年に「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年に「秘密」で第52回日本推理作家協会賞、2006年に「容疑者Xの献身」で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、12年に「ナミヤ雑貨店の奇蹟」で第7回中央公論文芸賞、13年に『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞、14年に「祈りの幕が下りる時」で第48回吉川英治文学賞を受賞。近著では「沈黙のパレード」「希望の糸」「クスノキの番人」などがあり、ゲレンデを舞台とした「恋のゴンドラ」「雪煙チェイス」などの雪山シリーズも代表作の一つ。

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2022年映画公開・キャスト

福山雅治主演の連続ドラマ「ガリレオ」が高視聴率を獲得し2008年に映画化された「容疑者xの献身」は興行収入49.2億円の大ヒットを記録しました。

5年後に連続ドラマ「ガリレオ」第2シーズンが放送され2013年に第2弾となる映画化「真夏の方程式」が公開となり興行収入33.1億円の大ヒットを記録しその年の興行収入邦画実写1位となりました。

そしてこの「沈黙のパレード」の映画化が決定し2022年公開予定。

今作では、柴咲コウ演じる内海薫と北村一輝演じる草薙俊平が9年ぶりに再集結します。

その他、並木祐太郎(飯尾和樹)並木真智子(戸田菜穂)戸島修作(田口浩正)高垣智也(岡山天音)蓮沼寛一(村上淳)増村栄治(酒向芳)宮沢麻耶(吉田羊)新倉直紀(椎名桔平)新倉留美(檀れい)

 

 

ネタバレあらすじ/沈黙のパレード

東野圭吾「沈黙のパレード」ガリレオシリーズ

 

事件

火災が起こり2人の遺体が発見されるがすでに白骨化していた事が分かります。

しかも、この家に住む老女は6年前に死んでいた事が判明するがもう1人は3年前に行方不明になった並木佐織だったのです。

老女の息子、蓮沼寛一が容疑者となるがこの男は23年前に当時12歳だった本橋優菜ちゃん殺害容疑で逮捕されたがすべて状況証拠であり完全黙秘したことで無罪となった。

そして今回も作業着から佐織の血痕が検出されたので逮捕するがまたもや完全黙秘でどれも殺害した証拠ではないと釈放となってしまうのです。

さすが東野圭吾先生です。もう出だしから面白くて読んだら止まらなくなります。

 

お馴染みである警視庁捜査一課の草薙係長と部下の内海薫が捜査するが、さっそくお手上げとなりガリレオ先生に協力を求めます。

草薙と4年振りに再会した帝都大学物理学者の教授・湯川学は常連になるまで佐織の実家でもある「なみきや」店に通い続けるがこの街の菊野市にはコスプレして行進する有名なパレードがあるのですが実際にもあるのかしら?

このパレードを佐織の妹・夏美に案内してもらい撮影するのですがこれが最後に活かされるのですよ。

そしてパレードを楽しんで湯川が「なみきや」に戻ると「菅沼が死んだらしい」と男が駆けこんでくるのです。佐織は本当にみんなから愛されていたので「容疑者は全員だ」と思うのです。

 

ガリレオ湯川先生の推理

菅沼は元は物置だった密室部屋で倒れているところをそこの管理事務所で暮らす増村に発見される。取っ手か何か忘れましたが外すと貫通していて湯川は被害者の体内から睡眠薬が検出された事でヘリウムを流し込んだ(近くに落ちていたから。)と仮説を立てます。

しかし内海刑事が「復讐にしては楽に死なせましたね」みたいな事を言い調べなおすのですが科学的な説明は読んでいても苦手でさっぱり分かりません<m(__)m>

ヘリウムボンベは誰かが捜査を錯乱させるためであり布団などに含まれた水分量など調べ液体窒素だと分かるのです。

 

●佐織を殺害され当然恨んでいるであろう両親(佑太郎と真知子)と妹・夏美。

●佑太郎の親友、戸島

●佐織と交際していた高垣

●佐織をプロの歌手にさせるため面倒を見ていたプロデューサーの新倉と妻の留美

●蓮沼を居候させていた増村は23年前自殺した被害者の母親・由美子と父親は違うが兄弟だった。

 

全員空白の時間はあるにせよアリバイがあるのですがここで湯川が撮影したパレードの映像が事件解決に導く。

 

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自供/逮捕

菊野市である地元住民は海賊のコスプレをしていたが湯川は大きな宝箱に注目したのです。スタート地点~ゴール地点~保管場所と移動しているが各場所で容疑者の目撃情報があったのでアリバイはあるとされていたが全員で流れ作業した場合、空白の時間がある二人を連行すると佐織の恋人だった高垣が口を割り新倉が自供するのです。

 

題名にある沈黙とは大勢が絡んでいましたね。パレードのリーダー的存在だった人、そして本当は実行犯の予定だったと湯川から疑われた佑太郎も沈黙しました。

 

話を持ち込んだのは妹を自殺に追い込み恨んでいた増村なんですよね。偶然出会う事になった増村は真相を突き止めるためにわざと仲良くなって接近したが佐織が被害に遭ってしまいさっさとやっておけばと後悔したのです。

①増村が睡眠薬入りの酒を飲ませて菅沼を眠らせ、その後完璧なアリバイを作る。

②戸島が液体窒素を運ぶ

③スタート地点で新倉が宝箱の中に液体窒素を入れる。

④ゴール地点で高垣が液体窒素をトラックで現場の前に置いて戻る。

⑤祐太郎と新倉がトラックで菅沼の事務所に行き実行・・・予定だったが「なみきや」で調子悪い客が出てしまい戸島は作戦中止を判断

⑥回収するため1人で取りに行った新倉だが寝ている菅沼を見て怒りが込み上げ液体窒素を流す。

⑧新倉から話を聞いた戸島はヘリウムと髪の毛をごみ袋に入れて現場近くに捨てる。

 

結末「沈黙のパレード」

菅沼は血が付いた作業着を何故何年も持っていたのか?など、いろいろ疑問に感じた湯川は23年前に無罪となった時に大金を得ていたので今回も金が目的だと気付くわけです。放火したのもわざと逮捕されるためなのだと。

そこは納得なのですが逮捕された菅沼が楽勝ムードだったことで真犯人を知っているのでは疑うのは強引というか出来過ぎというか・・・。

しかも私の読み落としたがあったのかも知れませんが、なぜ湯川は新倉の妻・留美を訪ねたのか・・・・分からない。

プロの歌手にさせたいと生き甲斐を感じていた留美だったが高垣の子を妊娠した佐織が辞めたいと言い出し一瞬カッとなり押し倒してしまったのです。

佐織が動かなくなったので怖くなって逃げたが戻ると彼女の姿はなかったので気を失っていただけだと安堵するが行方不明だと分かりずっと怯えて生きてきました。

そして釈放された菅沼から金を要求されただけでなく身体まで求められ精神の限界が来て夫に話したのです。「なみきや」で体調悪くなった客は新倉が仕組んだものだったのです。

 

湯川は苦い経験(参照⇒「 容疑者Xの献身 」 ネタバレ あらすじ  )があるため自首を勧めるつもりはないと伝えたが留美が現場で拾った佐織のバレッタに血痕が検出されないこと。そして現場である公園は捜索場所だったにも関わらず血痕が見付からなかった事で殺したのは留美ではないと気付く。

尾行していた菅沼が気を失っていただけの佐織を連れ去って殺したのです。

留美から真実を聞かされた新倉が「殺す気はなかった」と否定していたのに「殺意を持って殺しました」と供述を変えるのは結果は同じだし罪が重くなるような事を言うだろうかとちょっと思いました。

小説を読んでいると法律とは曖昧だと分かるがこの事件も大勢が絡んでいますよね。

新倉の行動を知らなかったので誰も共同正犯にはならず、祐太郎は殺人予備罪にもあたりませんでした。

そうだった・・・大事な事を書くの忘れてました。m(__)m>ペコリ。。。

計画の時には祐太郎は相手を苦しめて真相を聞き出そうとしただけでした。その後部屋に戻った増村はみんなの変わりにやってやろうと思っていたのですよ。(^^ゞテヘ

誰も大きな罪にはならず終えるわけですが・・・なんかちょっとスカッとしないですね。