ネタバレ含むあらすじを結末まで紹介していますのでご注意くださいませ。
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「斬、」ネタバレあらすじと作品情報/ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品

邦画ドラマ

 

作品情報とキャストの紹介

日本映画界の鬼才・塚本晋也が自ら助演も務め、監督だけでなく制作脚本撮影編集を務めた完全オリジナル作品。

「第75回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門」、「第43回トロント国際映画祭」、「第23回釜山国際映画祭」に正式出品。

幕末の動乱期に農村に身を寄せていた武士の杢之進 は農家の娘と心を通じていたが剣達人の澤村から一旗揚げようと誘われ心が揺れ動く。

武士らしく生きたいと思いながらも人を斬る事に悩む杢之進を演じるのは「無伴奏」で衝撃的な役を演じた池松壮亮

また農村の娘を演じるのは「彼女がその名を知らない鳥たち」などの実力派女優の蒼井優で二人は初共演となる。

都築杢之進 (池松壮亮)ゆう(蒼井優)源田瀬左衛門(中村達也)市助(前田隆成)澤村次郎左衛門(塚本晋也)

 

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ネタバレ・あらすじ「斬、」

開国するか否かで意見が分かれ、250年続いていた太平の世が大きく揺らぎだした幕末の動乱期、

藩を離れ江戸近郊の農村に身を寄せる武士の都築杢之進は農家を手伝いながら食いつないでいました。

仕事がない時間は技術を鍛えながら農家の息子・市助に剣術を教え、市助の姉ゆう(以下カタカナで表記)とは身分が違い言葉で確かめはしないものの心は想い合っていました。

杢之進が江戸に行くため村を離れる日が迫っている事を察知したユウは「弟をその気にさせないでくださいね、いざとなったら農家の男も駆り出されるんですから」と言いました。

「しぬんですか」と聞かれた杢之進 はしばらく見つめ合った後「しにません」と答えました。

 

果たし合いをしているから見に行こうと市助に誘われた杢之進はユウと一緒に足を運ぶが明らかに技術に差があり勝負は見えているので帰ります。

杢之進は武士になりたいと意気込む市助に稽古を付けていると先ほど果たし合いをしていた剣の達人である澤村から「私と一緒に江戸に行き、京都へ上って動乱に参加しませんか」と声をかけられます。

市助は行きたくてうずうずしていると「あなたも行きますか、うちの組織は身分は関係ありません」と言われ喜びます。

お腹をおもいっきりユウに殴られた杢之進は同じ質問をされ「しにません」と返事し、「あなたはもう少し力を付けてから加わった方がいい」と市助を心配するが百姓の自分が一緒に選ばれたのが気にくわないのだと思われてしまいます。

そんな時、悪い噂がある源田瀬左衛門率いる無頼者たちが村にやってきました。みんなが逃げていくので杢之進は挨拶しに行くと「俺たちは悪い奴しか相手にしないのになんで逃げるんだ」と言われます。

杢之進は「顔です。顔が怖いから」と伝えると無頼者たちは笑い一緒に酒を飲みます。

 

人を斬ったことがない

無頼者たちを怖がる村人から「彼らがいなくなるまでここにいてください」と頼まれた杢之進はそこまで悪い人ではないから話を聞いてあげてくださいとお願いします。

「明日出発する」と澤村に言われた杢之進は剣術あっても人を斬った事がないので剣を見つめ己と葛藤するが高熱を出し延期となります。

うずうずしていた市助は「なんでこんな時に熱を出すんだ」とイライラしていると無頼者たちに馬鹿にされ喧嘩となりボコボコにやられます。

組織の一員を仲間だと大事にしている澤村は無頼者たちを1人で一掃すると村人は「これで安心」と喜ぶが、ユウから知らされた杢之進は1人逃がしたと知り警戒を強めます。

夜、異変に気付いた杢之進が刀を手に出て行くと襲撃され村人が何人も犠牲になっていました。ユウが呆然と立っていたので確認しに行くと犠牲者の中に市助がいました。

 

「市助を唆したせいだ、仇をとって」とユウは泣きながら訴えます。

澤村は1人逃がしてしまった自分の責任だと思い行こうとするが「もう止めてください。最初に手を出したのはこちらであり、いたちごっこになってしまう」と杢之進はお願いします。

「武士なのに何でいざとゆうときに戦わないのか、その刀はただの飾り物か」とユウは怒ります。

杢之進は静かに立ち上がり澤村と共に向かうと砦を発見します。

しばらく待っていると無頼者たちが戻ってくるのが見え、杢之進は「お願いだから止めてください」と伝えるが「京都でこれから俺たちが何をしようとしているのか知っているのか、刀を抜け」と言われます。

「お前の実力を見せてみろ」と澤田は自分の刀を地面に突き刺しその場を離れていきました。

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結末「斬、」

無頼者たちと向き合う杢之進はただ立ち尽くしているとユウの悲鳴が聞こえてきます。

尾行していたユウは無頼者たちに気付かれ乱暴されようとしていました。杢之進は刀を抜かず落ちていた棒で1人ずつ倒していくが源田瀬左衛門に刀を突き付けられそのまま口の中に入れられ身動きが取れなくなります。

ユウは着物を破られ今にも無頼者の餌食になりそうだったが澤村がやってきて斬っていきます。最後に生き残っていた源田瀬左衛門の片腕を斬り落とした澤村は「さっさとやれ」と言われるが「しばらく時間がありますので己の人生を振り返ってください」と言い残しました。

 

「時がない、明日の朝出発する。ここでの事は忘れろ」

ユウが危険な状況になっても人を斬れなかった杢之進はどうやったら人を斬れるようになるんだともがき苦しみます。

迎えに来た澤村は杢之進が姿を消したので捜しに行き、好きな杢之進に助けて貰えず残酷な場面をめにしてしまったユウは傷心しきっていたが澤村を見てフラフラと後を追います。

澤村は杢之進の姿を目にし「一緒に江戸に行くのは止めだ、これからお前を斬る、嫌なら俺を斬れ」と叫び追いかけます。

剣術がある本気の杢之進に勝てば自分は使いものになると確信できるからです。

「テントウムシは上りに上って、上るところがなくなると天に飛び立つ」

上りに上る3人。ユウは目を開けると澤村がいない事に気付き急いで捜しに行きます。

杢之進は身に付けている刀を見て「いったいこれは何だ」と苛立ち倒れます。刀を手にする澤村に名前を呼ばれた杢之進は「もう止めてください」とユウの叫び声を聞いて刀を抜いて振り向きざまに斬ります。

刀は澤村の方がはやく、胸を切られた杢之進は狂ったように刀を振り回すが刀で向かってくる澤村の動きを冷静に判断しカウンターで斬り付けました。

フラフラと歩き出した杢之進、驚く様子で見ていたユウはこのまま消えてしまうのかと泣き叫びました。

 

感想「斬、」

斬ってほしくなかったが斬ってしまった。

杢之進は狂っていたが最後は冷静になって澤村に勝ったのでこれから先、活躍できるのだろうと予想出来る。

ただ、痛みも理解した事で簡単に刀は抜かないだろう。人はどうしても時間が経てば忘れてしまうので痛みはほどよく受けといた方がいいし、もしかしたら斬りたくでも斬れないで苦悩した侍もいたかもしれない。

最後のユウの叫びは何を意味していたのだろうか。「仇を討って」とお願いし、自分が危険な状況の時に助けてくれなかったショックもあったがどこかで斬っては欲しくなかったのではないか。

「生きる」をエロスで表現していたように見えたが、「生きる喜び、肉体」を「刀」は斬るので「生きる事を否定」するから斬って欲しくなかったのか。その狭間で苦悩していたのが杢之進。

考えれば考えるほどいろんな見方ができる。

それにしてもちょっと映像が暗いのと何言ってるのか聞き取りずらい場面が多かった気がします。

 

 

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